「寝室に雨戸やシャッターがなく、明かりのもれや、部屋の中の影が外にうつるのが気になってしまう」「寝室に遮光カーテンを使ってみたいけど、効果があるのかしら?」「遮光カーテンの生地や柄が、寝室のインテリアに合わない」など、寝室のカーテンについて、ご相談を頂戴します。ここでは、寝室を遮光にする方法を、自分で簡単にできる方法から、インテリアに合わせてコーディネイトする本格的な方法までをお伝えします。
目次
- 遮光カーテンにすると、どのぐらい暗くなるのか、の実例
- 寝室を遮光にする方法の種類
- 手軽にできる方法:カフェタイプの遮光カーテンを設置する
- 遮光のロールカーテンを設置する
- 遮光のカーテンや、カーテンに遮光裏地をつける
- 遮光率の等級、と、遮光1級とは
- 寝室を遮光にするための便利アイテムを見る
- 脚注
遮光カーテンにすると、どのぐらい暗くなるのか、の実例
「寝室を遮光にしたいけど、実際、遮光カーテンって、どれほど暗くなるのかしら?」
遮光カーテンを検討している方にとって、遮光の効果、が不安のひとつのようです。
ここでは、遮光カーテンをつけると、どの程度暗くなるのか、の実例をご紹介します。
遮光1級の遮光カーテンを取り付けた寝室の画像を、2枚ご紹介します。どちらも、日差しの強い日の昼間、撮影したものです。効果の程をどうぞご確認ください。遮光1級とは、および、遮光の等級につきましては、最後の章で、お伝えしています。
【遮光カーテンをかけた寝室の事例1】
下記は、窓の画像です。両端の暗い部分が、遮光1級の遮光遮光カーテンがかかっている部分、中央の明るい部分が、遮光カーテンを開けた部分です。
【遮光カーテンをかけた寝室の事例2】
こちらは、遮光1級の遮光カフェカーテンを窓枠の内側に取り付けた画像です。中央の暗い部分が遮光カーテンのある部分。両サイドの明るい部分が、遮光カーテンを開けた部分です。
どちらも、十分に、遮光ができています。この暗さが、どのようなカーテンを使って実現されているかを、順にお伝えします。
寝室を遮光にする方法の種類
寝室を遮光にする場合、
- 現在お使いのカーテンはそのまま変えず、寝室を遮光にする方法
- カーテンを新しくして、遮光する方法
があります。
下記は、手軽さとコストの安い順に並べた、具体的な方法です。
寝室を遮光にする方法
- カフェタイプの遮光カーテンをテンションポールで設置する
- 遮光のロールカーテンを設置する
- 遮光カーテンに掛け替える
- 新しいカーテンに遮光裏地をつけて掛け替える
それぞれについて、詳しくご紹介していきます。
1.手軽にできる方法:カフェタイプの遮光カーテンを設置する
「今、使っているカーテンはそのままに、寝室を遮光にしたい。」という方に、おすすめの方法です。
現在、お使いのカーテンはそのままにして、遮光タイプのカフェカーテンを、テンションポールで窓枠内に取り付けます。
「カフェカーテンって、小さくて、丈も短くて、普通の窓にはつかえないのでは?」
と、疑問に思う方もいらっしゃると思います。心配はいりません。巾も丈も、サイズが豊富に販売されている、遮光タイプのカフェカーテンを利用します。180cm巾の腰高窓にも使えるようなサイズもあります。
遮光タイプのカフェカーテンを利用すると、簡単に、手軽に、寝室を暗くしていただけます。
ここからは、遮光カフェカーテンのサイズの選び方、テンションポールの選び方、設置の仕方をお伝えしていきます。
遮光カフェカーテンのサイズの選び方
寝室の明かりがもれないように、また、外の明かりが気にならないようにするためには、サイズ選びが重要です。
遮光カフェカーテンを選ぶ際の、サイズの選び方は、次の通りです。
- 窓枠内の高さ、巾を測ります。
- 遮光カフェカーテンのサイズを決めます。
長さ:窓枠内の高さ – 2cm程度の長さのカフェカーテンを選びます。
巾:窓枠内の巾 + 5~10cm程度の巾を選びます。
巾を選ぶ際、窓の巾が小さければ、1枚の遮光カフェカーテンを取り付けます。
窓の巾が広い場合は、2枚の遮光カフェカーテンを使いましょう。
巾のサイズは、2枚合わせて、窓枠内の巾 + 5~10cm程度の巾になるように選びます。
遮光カフェカーテンのサイズ選びでは、カーテンを設置した時に、窓枠内の上や下、両端、中央に、隙間ができないようにすることがコツです。窓枠の両はじや、カーテンの中央の重なりあう部分からの、明かりの漏れを防ぐことができます。
上の写真は、遮光カフェカーテンの丈が短いために、下から、光が入ってきてしまっています。サイズをきちんと測り、隙間ができないようなサイズを選びましょう。
テンションポール、突っ張り棒の選び方
カフェカーテンタイプの遮光カーテンは、テンションポールに通して、窓枠内に設置します。テンションポールは、突っ張り棒とも呼ばれているものです。
テンションポールを選び方です。
- 長さ選び:窓枠の巾より、長いサイズを選びます。
例えば、180cm巾の窓の場合は、190cmまで伸びるタイプを選ぶ、といった要領です。 - 太さ選び:<重要> テンションポールは。太めタイプで、太さ22mm 以内を選びます。
テンションポールの太さは、とても重要です。遮光生地は、特殊生地で、重さがあるからです。スリムタイプや、普通の太さのテンションポールですと、カフェカーテンをポールに通して、窓に設置した際、生地が重すぎて、テンションポールがしなって、たゆんでしまいます。
ポールが細すぎて、生地の重さで、弓のようテンションポールが曲がると、見た目が悪いばかりでなく、明かりも、窓の上部分から入ってきやすくなってしまいます。
太さ22mm以内程度のポールを選びましょう。理由は、それ以上太いと、カフェカーテンの穴に、ポールが通らなくなってしまうからです。カフェタイプのカーテンを購入する際は、カーテンの穴の直径を確認し、ポールが穴に通る太さかを確認しましょう。
遮光カフェカーテンの設置の方法
ここでは、遮光カフェカーテンの設置の方法をお伝えします。
- 遮光カフェカーテンを、テンションポールに通します。
- テンションポールを、窓枠の、できるだけ上の方に設置します。光が漏れないようにするためです。
窓の巾が広い場合、遮光カフェカーテンが、ある程度重くなり、設置する際に少し力が必要です。できれば、お二人で、設置しましょう。取り付けが楽にできます。
もし、女性が一人で設置する場合は、脚立をきちんと使い、一度とにかく設置します。その後、少しずつ、ポールを上にずらしていくようにしましょう。一度にやろうとすると、ポールが落ちきて、また最初からやり直し、ということにもなりかねません。途中で落ちてこないように、少しずつ、ポールをできるだけ窓枠の上に設置していきましょう。明かりが少しでも、入ったり、もれたりしないようにするようにするコツです。
下の画像は、遮光カフェカーテンを窓枠内に設置して、普通のカーテンを掛けた、昼間の様子です。遮光がしっかりされています。
遮光カフェカーテンの巾と丈のサイズと、テンションポールの巾と太さのサイズの選び方を、きちんとすると、寝室の遮光をしっかりとしていただけます。
手軽にできますので、一番おすすめの方法です。
2.遮光のロールスクリーンを設置する
もう一つ、お使いのカーテンはそのままで、寝室を遮光にする方法をお伝えします。窓枠内に、遮光ロールスクリーンを設置する方法です。ロールスクリーンは、ロールカーテンとも呼ばれています。
窓枠に、取り付け具を設置しますので、ネジを使い、窓枠に穴を開けても大丈夫な場合に限ります。
窓枠内に設置しますが、サイズを間違えなければ、ロールスクリーンと窓枠の隙間の、光の漏れは、ほとんど気になりません。
ロールスクリーンの良い点は、長さを引っ張り、丈を調節することで、寝室を暗くしたいとき、明るくしたいとき、などに合わせて、採光を自在にできることです。
遮光ロールカーテンのサイズの選び方
遮光ロールスクリーンサイズの選び方です。寝室をしっかり暗くするには、遮光1級の、ロールスクリーンを選ぶようにしましょう。
- 窓枠内の高さ、巾を測ります。
- 遮光ロールカーテンのサイズを決めます。
巾:窓枠内の巾 -1cm程度の巾を選びます。
長さ:窓枠内の高さ +5~10cm程度の長さを選びます。 - 窓枠内に設置しますので、天井付けタイプを選びます。
設置の方法
お求めの、ロールカーテンの取り付け説明書の通りに設置します。
ほとんどの場合、
- 取り付け具を、窓枠の上部に設置
- ロールカーテンを下から、その設置器具にはめ込む
という順番です。
ドライバー1本で、設置ができますので、女性でも簡単です。
この記事では、窓枠内に、ロールスクリーンを取り付ける場合をご紹介しています。この方法ですと、今お使いのカーテンは、そのまま使い、プラスアルファで、遮光ロールカーテンを使って、遮光にできるからです。
遮光ロールカーテンを、窓側の外側に設置するには、お使いのカーテンを取り外す必要があります。
3.遮光のカーテンや、カーテンに遮光裏地をつける
ここからは、 カーテンを取り替えてもよい、という方、新しく寝室のカーテンを選ぶ、という方におすすめの方法です。
最初にご覧いただきましたが、下の写真は、遮光1級の裏地を、普通のカーテンに取り付けた状態の、暗さです。
カーテンは、アイボリー色の織り生地ですので、遮光裏地をつけないと、光を通しやすい色ですが、ご覧の通り、遮光一級の裏生地をつけることで、日差しの強い夏の昼間でも、真っ暗になります。
「遮光カーテンって、本当に暗くなるの?」という方も、きちんとしたメーカーの商品の、遮光1級をお選びになると、遮光効果は、期待していただいて大丈夫です。
遮光カーテンの取り付け方には、2つ方法があります。
- 遮光カーテンを選ぶ方法
- お好きなカーテンに、遮光の裏地を取り付けて遮光カーテンにする方法
2つの方法を比べた場合の、メリットとデメリットをお伝えします。
遮光カーテンのメリットとデメリット
- メリット
遮光裏地をつけるより、手軽 安い - デメリット
種類が少ない 生地が特殊でインテリア性に欠ける
遮光裏地を使って、好みの生地のカーテンを遮光カーテンにするメリットとデメリット
- メリット
好きなカーテン生地を選べる
寝室のインテリアを楽しめる - デメリット
価格が高くなる
上記、メリット、デメリットを考慮して、ご予算や、寝室のイメージに合う遮光カーテンを選ぶようにしましょう。
遮光カーテンのサイズの選び方
遮光カーテンで、寝室をしっかり暗くするには、カーテンの巾にゆとりを持つことが大切です。
- カーテンレールの巾を測ります。
- カーテンの巾を決めます。
寝室をしっかり暗くしたい場合は、レール巾より、広めのカーテンを選ぶようにしましょう。両はじやカーテンの重なり合う中央から、光の漏れを少なくするためです。レール巾より10cm程度広くても、大丈夫です。 - カーテンの丈を決めます。
吐き出し窓の場合は、レールのランナーの下から、床 – 1cm を選びます。
腰高窓の場合は、レールのランナーの下から、窓枠の下+ 10~15cm程度を選びます。
もし、これからカーテンレールを取り付ける際は、巾は、窓より広め、できれば10~15cm程度長いレールを取り付けるようにしましょう。しっかりと、遮光カーテンで、光をさえぎるようにするためです。
遮光カーテンを選ぶ際の注意点
遮光カーテンで、寝室をしっかり遮光したい場合の、注意点です。
- 遮光1級のカーテンや、遮光1級の裏地を選びます。
- 巾にゆとりをとったサイズを選びます。両はじ、中央からの明かりの漏れを最小限にするためです。
- 腰高窓の場合は、丈をできれば、窓枠の下から15cm程度の長さにします。窓の下からの明かりの漏れを少なくできます。
遮光率の等級、と、遮光1級とは
最後に、上記でお伝えしてきた、遮光率の等級、と、遮光1級とは、について、お伝えします。
遮光率の等級
遮光率の等級は、一般法人日本インテリアファブリック協会(NIF)が定めた基準、試験方法、判定基準によって定められています(一般社団法人日本インテリア協会,2021)。
判定基準は、”遮光率99.40%以上を適合品とし、等級は下表に定める”としています(一般社団法人日本インテリア協会,2021)。
下記の表が、一般法人日本インテリアファブリック協会がホームページ上のPDFで示した表を、画像にしたものです。
遮光1級とは
一般社団法人日本インテリア協会が定めた、遮光1級とは、遮光率99.9%以上で、人のの顔の表情が初期別できないレベルを有する、カーテン生地、および、縫製カーテンであるとされています(一般社団法人日本インテリア協会,2021)。
この記事では、遮光カーテンは、遮光1級のカーテンを使用した画像、および、状態をお伝えしています。寝室のように、暗くしたい、という要望には、一番の暗さを実現できる、遮光1級のカーテンをお選びになるとよいという判断です。
遮光1級の中でも、現在は、”「NIF法:遮光カーテンの遮光性評価方法」に基づき5段階に分類”されています(一般社団法人日本インテリア協会,2023)。遮光率の等級を定めている、一般社団法人日本インテリア協会は、分類した理由を、
人の視覚は非常に敏感で、かすかな光も捉えることができます。
遮光率99.99%以上の「遮光1級」は「人の表情が識別できないレベル」の暗さを担保していますが、より厳密な機能表示をすることで一般消費者が消費者が商品を選択する際の目安を示すことにしました。
(一般社団法人日本インテリア協会,2023)
としています。
下記、一般社団法人日本インテリア協会が、5つの分類表の画像です。
遮光1級のカーテンをお選びになる際の、ご参考にしてみてください。
寝室を遮光にするための便利アイテムを見る
ここからは、寝室をしゃこうにするためにおすすめのアイテムをご紹介します。寝室を手軽に遮光したい方、どうぞお役立てください。光をなくすことで、睡眠の質を高めていただけます。
簡単に窓を遮光にできる、遮光1級カフェカーテン
- 1級遮光 防炎 カフェカーテン 95×110
サイズを選択できます。窓に合わせてお選びになってご注文ください。
遮光カフェカーテンを通す、テンションポール
以上、
寝室の遮光にする方法をお伝えしました。手軽に寝室を暗くしたい方は、遮光カフェカーテンは、とてもおすすめです。サイズをきちんと選び、光や明かり、影を気にすることなく、安心できる、寝室環境を整えましょう。ぐっすりと快眠をお楽しみいただけます。
脚注
文献
1.”1-1 遮光(カーテン)”.一般社団法人日本インテリア協会. 2021-06-09.
https://www.nif.or.jp/other_files/mark/P01_202106.pdf ,(参照 2023-06-28).
2.”遮光1級のカーテン及び布製ブラインドを5段階に分類”.一般社団法人日本インテリア協会. 2023-02.
https://www.nif.or.jp/other_files/mark/syako_A4chirashi_omote_202302.pdf ,(参照 2023-06-28).
ご参考になれば幸いでございます。寝具の疑問、ご不明な点は、どうぞお気軽にお問い合わせくださいませ。今晩も、どうぞぐっすりとお休みいただけますように。
この記事を書いた人
シーツjp店長。上級睡眠健康指導士(認定登録番号 第662号)。
専門分野の、快眠のための寝具の販売、及び、ご相談、ホームファニシング、インテリア販売に、1994年から従事。1923年創業の弊社の店舗にて、対面で23年間、お客さまにぐっすり眠れるための寝具のコンサルティング、ご提案、販売を担当。その経験を活かし、現在は、オンラインにて気持ちよく眠っていただくための、ベッド用寝具の販売、ご提案、ご相談に注力。
前職は、米国の航空会社のマーケティング部アジア統括スーパーバイザー。お客さまが快適で安全な空の旅を楽しんでいただくための仕事に従事。
たずさわるすべての方々とそのご家族が、ぐっすりと気持ち良く眠り、心地良く目覚め、活力いっぱいに、毎日をお幸せにお過ごしいただけるよう、仕事をしています。
ぐっすり気持ちよく眠るための寝具のご相談は、お気軽にお寄せください。