公開日:2018.08.29

2枚合わせの掛け布団と1枚の羽毛布団の違いと選び方

2枚合わせの掛け布団と1枚の羽毛布団の違いと選び方

2枚合わせの掛け布団と1枚の羽毛布団の違いと選び方

「2枚合わせの掛け布団と普通の1枚の掛け布団、どちらが使いやすいですか?」「どちらがおすすめですか?」と、お客さまからお問い合わせを頂戴します。どちらのタイプも、良い点があります。ここでは、どのような方に、どちらのタイプが適切なのか、を解説しながら、2枚合わせの羽毛掛け布団と1枚の羽毛布団の、ぞれぞれの特徴、選び方をお伝えします。

目次

1枚ものの羽毛掛け布団をおすすめする方

「2枚合わせの掛け布団と普通の1枚の掛け布団、どちらを選べばよいですか?」と、迷われている方に、まず、お伝えしていることがあります。

それは、

「もし、掛け布団を、冬に、とにかく暖かく使いたい。冬の保温性の高さを、一番に重視して、お選びになりたい場合は、迷わず、1枚ものの羽毛布団を選びましょう。」

という点です。

1枚ものの羽毛布団は、2枚合わせの羽毛掛け布団に比べ、寒い冬の夜に、より軽く、より暖かく、掛け心地良くお使いいただけます。

理由は、

  1. 掛け布団の重さの違い
  2. キルティングのマス目の高さの違い

によります。

1.掛け布団の重さの違い

2枚合わせの羽毛布団の重さ

2枚合わせの羽毛布団の重さ

2枚合わせの羽毛掛け布団の場合、冬場は、肌掛けタイプと中厚タイプの2枚を組み合わせて使います。

掛ふとんが2枚になります。側生地の重さは、2枚合わせの掛け布団の場合、2枚分となります。

一方、1枚ものの羽毛布団の場合、側生地は、1枚の掛け布団分です。

2枚合わせの羽毛布団を使用した場合、側生地の重さが1枚ものの掛け布団の倍の重さになってしまいます。

「そんなに重さって違うのかしら?」と、思われるかもしれません。羽毛掛け布団の側生地の重さで、掛け心地は、随分と変わります。

重い掛け布団カバーをかけた羽毛布団と、軽くしなやかな掛け布団カバーをかけた羽毛布団では、まったく掛け心地が変わるのを、実感されている方もいらっしゃるでしょう。

掛け布団の場合、生地の重さの違いは、掛けたとき、体感でわかるほど、異なるのです。

羽毛布団の良さは、軽くて、暖かいことです。羽毛布団の使い心地を、冬に一番に感じたい場合は、より、軽く掛けられる、1枚ものの羽毛布団をお選びになることをおすすめいたします。

2.キルティングのマス目の高さの違い

羽毛布団の立体キルト

羽毛布団の立体キルト

羽毛布団は、ご存じの通り、立体キルトといって、いくつもの、マスがあるように、縫製されています。布団の中の、羽毛が、たっぷりと空気を含み、大きく膨らんで、お布団の中に、暖かな空気を沢山閉じ込めて、保温性を高めるためです。

キルティングのマス目の高さが、高いと、暖かな空気をより沢山閉じ込められます。低いと、膨らみが少なく、保温性が少なくなります。

この性質から、冬の1枚ものの羽毛布団のマス目の高さは、高く作られています。ダウンケットと呼ばれる、肌掛け布団や中厚タイプの羽毛布団は、暖かな季節用の布団で、保温性が必要ないため、マス目が低く作られています。

2枚合わせの羽毛布団のキルティング

2枚合わせの羽毛布団のキルティング

2枚合わせの羽毛布団を冬に使う場合、マス目の低いキルトの掛け布団を2枚、組み合わせて使います。羽毛の粒が、空気をふくんで、膨らもうとしても、キルトの高さが低いため、十分に膨らむことはできません。つまり、保温性が、発揮できない状態です。

一方、1枚ものの羽毛布団であれば、キルトの高さが、たっぷりと高くとってあるので、一つ一つの羽毛が、十分に空気を含んで、たっぷりと膨らみ、暖かな空気を閉じ込め、保温性が十分に発揮されます。

同じグレード、品質の羽毛を、同じ量、使ったとしても、羽毛が膨らみ、暖かな空気を閉じ込める量が異なるので、2枚合わせの羽毛布団より、1枚ものの羽毛布団のほうが、保温性が高くなるのです。

以上の理由から、冬の保温性を、何より重視したい方には、迷わず、2枚合わせの羽毛掛け布団より、1枚ものの羽毛布団をお選びになることをおすすめします。

上記をふまえ、ここからは、冬の保温性を最重要視しなくても良い、という方向けにお伝えしていきます。2枚合わせの掛け布団と1枚の羽毛布団の、どちらを選べばよいか、を、2つの掛け布団の特徴と、メリットやデメリット、を解説します。

2枚合わせの羽毛布団と1枚ものの羽毛布団の特徴

まず、2枚合わせの羽毛布団と1枚の羽毛布団は、それぞれどのような掛け布団かをお伝えします。

2枚合わせの羽毛布団

2枚合わせの羽毛布団とは

2枚合わせの羽毛布団とは

2枚合わせの羽毛布団とは、肌掛け布団タイプの薄い掛け布団と、中厚タイプの掛け布団が2枚セットになって販売されている掛ふとんです。季節に合わせて、2枚を別々に使ったり、組み合わせて使ったりして、保温性を調整し、1年中快適に使える掛け布団です。デュエットタイプの羽毛布団、オールシーズン対応の掛け布団などとも呼ばれています。

1年を通して、快適に使う、具体的な方法は、

  • 夏は、肌掛けタイプを1枚で
  • 春と秋は、中厚タイプを一枚で
  • 冬は、2枚を組み合わせて

使います。

1枚ものの羽毛布団

1枚タイプの羽毛布団

1枚タイプの羽毛布団

1枚ものの羽毛布団とは、従来のタイプの冬に1枚で使う、羽毛布団です。冬に軽く、暖かく、お使いいただけるお布団です。使う時期は、秋から、梅雨前後までの3シーズンが目安です。初夏から、秋にかけては、羽毛布団は、使わず、収納します。その期間は、ダウンケットと呼ばれる、羽毛の肌かけ布団や、タオルケット、綿毛布を使います。

2枚合わせの羽毛布団と1枚ものの羽毛布団のメリットとデメリット

2枚合わせの羽毛掛け布団と1枚の羽毛布団、どちらにも良い点とそうでない点があります。ここでは、それぞれの掛け布団のタイプの、メリットとデメリットをお伝えします。

2つを比べるにあたり、1点、お伝えしておくことがあります。羽毛布団は、ご存じの通り、品質に大きく差がある商品が、さまざま販売されています。ここでお伝えするのは、あくまで、同じ品質ランクの、2枚合わせの羽毛掛け布団と、1枚ものの羽毛布団を比べた場合のメリットとデメリットです。羽毛布団は、2枚合わせ、1枚ものの違い以上に、羽毛布団の品質、ランクが異なると、掛け心地がまったく異なるためです。

2枚合わせの羽毛布団と1枚ものの羽毛布団のメリットとデメリットの表

2枚合わせの羽毛布団
メリット
  • 1年中使える
  • 他の寝具を用意する手間が省ける
  • 肌掛けタイプ、中厚タイプの掛け布団にも、冬用の羽毛布団に使う上質な羽毛が使われているため、一般的に販売されているダウンケットより、品質が良く、掛け心地が良い
  • 収納スペースが少なくすむ
デメリット
  • 2枚を合わせて使うと、側生地が布団2枚分となり、重くなる
  • 冬の保温性が、1枚ものより期待できない
  • 2枚を組み合わせて使う際、結束するボタンが外れてずれることがある
1枚ものの羽毛布団
メリット
  • 冬に、軽く暖かく、保温性の高さを満喫できる
  • 種類が豊富
  • さまざまなグレードの中から選べる
  • 羽毛布団のリフォームができて、長く使い続けることができる
デメリット
  • 使わない時期の、収納スペースが必要
  • 3シーズンしか使えない
  • 夏は、他の寝具を用意する必要がある
  • 南向きや西日の入る暖かな寝室には、冬でも、暑すぎることもある

あなたに適した選び方

2つのタイプのメリットとデメリットから、どちらのタイプがあなたに合うか、イメージしやすくなったのではないでしょうか。

最後に、それぞれの掛け布団のタイプをおすすめする方をお伝えします。お好み、生活スタイルに応じて、選びましょう。

2枚合わせの羽毛布団をおすすめする方

  • マンションや、南向き、西日が入るなど、暖かな寝室でお休みの方
  • 寒がりではない方
  • 夏も、タオルケットや綿毛布ではなく、ダウンケットを使いたい方
  • 掛け布団選びを、一度で済ませたい方
  • 寝具の手入れをするのが面倒な方

1枚ものの羽毛布団をおすすめする方

  • 寒がりの方
  • 冬の保温性を重視したい方
  • 夏は、タオルケットや綿毛布を使う方
  • ダウンケットや肌掛け布団は使わない方
  • 品質の高い、保温性や掛け心地の素晴らしい羽毛布団を使いたい方
  • 品質の良いものをそろえ、年数がたったらリフォームをして、長く使い続けたい方

以上、
2枚合わせの羽毛布団と1枚ものの羽毛布団の違い、選び方をお伝えしました。アレルギーのある方を除くと、羽毛布団が、一番軽く暖かく、体に負担をかけることなく、お休みただける掛け布団です。お好みや、生活スタイルに合わせて、ベストな羽毛布団のスタイルをお選びになり、安眠して、元気にお過ごしください。

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ご参考になれば幸いでございます。寝具の疑問、ご不明な点は、どうぞお気軽にお問い合わせくださいませ。今晩も、どうぞぐっすりとお休みいただけますように。


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