「2枚合わせの掛け布団と普通の1枚の掛け布団、どちらが使いやすいですか?」「どちらがおすすめですか?」と、お客さまからお問い合わせを頂戴します。どちらのタイプも、良い点があります。ここでは、どのような方に、どちらのタイプが適切なのか、を解説しながら、2枚合わせの羽毛掛け布団と1枚の羽毛布団の、ぞれぞれの特徴、選び方をお伝えします。
目次
1枚ものの羽毛掛け布団をおすすめする方
「2枚合わせの掛け布団と普通の1枚の掛け布団、どちらを選べばよいですか?」と、迷われている方に、まず、お伝えしていることがあります。
それは、
「もし、掛け布団を、冬に、とにかく暖かく使いたい。冬の保温性の高さを、一番に重視して、お選びになりたい場合は、迷わず、1枚ものの羽毛布団を選びましょう。」
という点です。
1枚ものの羽毛布団は、2枚合わせの羽毛掛け布団に比べ、寒い冬の夜に、より軽く、より暖かく、掛け心地良くお使いいただけます。
理由は、
- 掛け布団の重さの違い
- キルティングのマス目の高さの違い
によります。
1.掛け布団の重さの違い
2枚合わせの羽毛掛け布団の場合、冬場は、肌掛けタイプと中厚タイプの2枚を組み合わせて使います。
掛ふとんが2枚になります。側生地の重さは、2枚合わせの掛け布団の場合、2枚分となります。
一方、1枚ものの羽毛布団の場合、側生地は、1枚の掛け布団分です。
2枚合わせの羽毛布団を使用した場合、側生地の重さが1枚ものの掛け布団の倍の重さになってしまいます。
「そんなに重さって違うのかしら?」と、思われるかもしれません。羽毛掛け布団の側生地の重さで、掛け心地は、随分と変わります。
重い掛け布団カバーをかけた羽毛布団と、軽くしなやかな掛け布団カバーをかけた羽毛布団では、まったく掛け心地が変わるのを、実感されている方もいらっしゃるでしょう。
掛け布団の場合、生地の重さの違いは、掛けたとき、体感でわかるほど、異なるのです。
羽毛布団の良さは、軽くて、暖かいことです。羽毛布団の使い心地を、冬に一番に感じたい場合は、より、軽く掛けられる、1枚ものの羽毛布団をお選びになることをおすすめいたします。
2.キルティングのマス目の高さの違い
羽毛布団は、ご存じの通り、立体キルトといって、いくつもの、マスがあるように、縫製されています。布団の中の、羽毛が、たっぷりと空気を含み、大きく膨らんで、お布団の中に、暖かな空気を沢山閉じ込めて、保温性を高めるためです。
キルティングのマス目の高さが、高いと、暖かな空気をより沢山閉じ込められます。低いと、膨らみが少なく、保温性が少なくなります。
この性質から、冬の1枚ものの羽毛布団のマス目の高さは、高く作られています。ダウンケットと呼ばれる、肌掛け布団や中厚タイプの羽毛布団は、暖かな季節用の布団で、保温性が必要ないため、マス目が低く作られています。
2枚合わせの羽毛布団を冬に使う場合、マス目の低いキルトの掛け布団を2枚、組み合わせて使います。羽毛の粒が、空気をふくんで、膨らもうとしても、キルトの高さが低いため、十分に膨らむことはできません。つまり、保温性が、発揮できない状態です。
一方、1枚ものの羽毛布団であれば、キルトの高さが、たっぷりと高くとってあるので、一つ一つの羽毛が、十分に空気を含んで、たっぷりと膨らみ、暖かな空気を閉じ込め、保温性が十分に発揮されます。
同じグレード、品質の羽毛を、同じ量、使ったとしても、羽毛が膨らみ、暖かな空気を閉じ込める量が異なるので、2枚合わせの羽毛布団より、1枚ものの羽毛布団のほうが、保温性が高くなるのです。
以上の理由から、冬の保温性を、何より重視したい方には、迷わず、2枚合わせの羽毛掛け布団より、1枚ものの羽毛布団をお選びになることをおすすめします。
上記をふまえ、ここからは、冬の保温性を最重要視しなくても良い、という方向けにお伝えしていきます。2枚合わせの掛け布団と1枚の羽毛布団の、どちらを選べばよいか、を、2つの掛け布団の特徴と、メリットやデメリット、を解説します。
2枚合わせの羽毛布団と1枚ものの羽毛布団の特徴
まず、2枚合わせの羽毛布団と1枚の羽毛布団は、それぞれどのような掛け布団かをお伝えします。
2枚合わせの羽毛布団
2枚合わせの羽毛布団とは、肌掛け布団タイプの薄い掛け布団と、中厚タイプの掛け布団が2枚セットになって販売されている掛ふとんです。季節に合わせて、2枚を別々に使ったり、組み合わせて使ったりして、保温性を調整し、1年中快適に使える掛け布団です。デュエットタイプの羽毛布団、オールシーズン対応の掛け布団などとも呼ばれています。
1年を通して、快適に使う、具体的な方法は、
- 夏は、肌掛けタイプを1枚で
- 春と秋は、中厚タイプを一枚で
- 冬は、2枚を組み合わせて
使います。
1枚ものの羽毛布団
1枚ものの羽毛布団とは、従来のタイプの冬に1枚で使う、羽毛布団です。冬に軽く、暖かく、お使いいただけるお布団です。使う時期は、秋から、梅雨前後までの3シーズンが目安です。初夏から、秋にかけては、羽毛布団は、使わず、収納します。その期間は、ダウンケットと呼ばれる、羽毛の肌かけ布団や、タオルケット、綿毛布を使います。
2枚合わせの羽毛布団と1枚ものの羽毛布団のメリットとデメリット
2枚合わせの羽毛掛け布団と1枚の羽毛布団、どちらにも良い点とそうでない点があります。ここでは、それぞれの掛け布団のタイプの、メリットとデメリットをお伝えします。
2つを比べるにあたり、1点、お伝えしておくことがあります。羽毛布団は、ご存じの通り、品質に大きく差がある商品が、さまざま販売されています。ここでお伝えするのは、あくまで、同じ品質ランクの、2枚合わせの羽毛掛け布団と、1枚ものの羽毛布団を比べた場合のメリットとデメリットです。羽毛布団は、2枚合わせ、1枚ものの違い以上に、羽毛布団の品質、ランクが異なると、掛け心地がまったく異なるためです。
2枚合わせの羽毛布団と1枚ものの羽毛布団のメリットとデメリットの表
2枚合わせの羽毛布団 | |
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メリット |
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デメリット |
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1枚ものの羽毛布団 | |
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メリット |
|
デメリット |
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あなたに適した選び方
2つのタイプのメリットとデメリットから、どちらのタイプがあなたに合うか、イメージしやすくなったのではないでしょうか。
最後に、それぞれの掛け布団のタイプをおすすめする方をお伝えします。お好み、生活スタイルに応じて、選びましょう。
2枚合わせの羽毛布団をおすすめする方
- マンションや、南向き、西日が入るなど、暖かな寝室でお休みの方
- 寒がりではない方
- 夏も、タオルケットや綿毛布ではなく、ダウンケットを使いたい方
- 掛け布団選びを、一度で済ませたい方
- 寝具の手入れをするのが面倒な方
1枚ものの羽毛布団をおすすめする方
- 寒がりの方
- 冬の保温性を重視したい方
- 夏は、タオルケットや綿毛布を使う方
- ダウンケットや肌掛け布団は使わない方
- 品質の高い、保温性や掛け心地の素晴らしい羽毛布団を使いたい方
- 品質の良いものをそろえ、年数がたったらリフォームをして、長く使い続けたい方
以上、
2枚合わせの羽毛布団と1枚ものの羽毛布団の違い、選び方をお伝えしました。アレルギーのある方を除くと、羽毛布団が、一番軽く暖かく、体に負担をかけることなく、お休みただける掛け布団です。お好みや、生活スタイルに合わせて、ベストな羽毛布団のスタイルをお選びになり、安眠して、元気にお過ごしください。
羽毛布団に最適な、軽量の掛布団カバー
羽毛布団に最適な、肌触りが良い、軽量のスーピマ掛布団カバーがおすすめです。
ご参考になれば幸いでございます。寝具の疑問、ご不明な点は、どうぞお気軽にお問い合わせくださいませ。今晩も、どうぞぐっすりとお休みいただけますように。
この記事を書いた人
シーツjp店長。上級睡眠健康指導士(認定登録番号 第662号)。
専門分野の、快眠のための寝具の販売、及び、ご相談、ホームファニシング、インテリア販売に、1994年から従事。1923年創業の弊社の店舗にて、対面で23年間、お客さまにぐっすり眠れるための寝具のコンサルティング、ご提案、販売を担当。その経験を活かし、現在は、オンラインにて気持ちよく眠っていただくための、ベッド用寝具の販売、ご提案、ご相談に注力。
前職は、米国の航空会社のマーケティング部アジア統括スーパーバイザー。お客さまが快適で安全な空の旅を楽しんでいただくための仕事に従事。
たずさわるすべての方々とそのご家族が、ぐっすりと気持ち良く眠り、心地良く目覚め、活力いっぱいに、毎日をお幸せにお過ごしいただけるよう、仕事をしています。
ぐっすり気持ちよく眠るための寝具のご相談は、お気軽にお寄せください。