朝型と夜型とは? 自分のタイプを知ってリラックスして眠る

「朝型と夜型って、本当にあるの?」、「朝型に変えたほうが良いの?」と、眠りの時間帯についてのお声を頂戴します。睡眠には個人差があり、朝型夜型は、生活リズムの一つです。どちらか一方が優れている、ということは一概には言えません。ここでは、朝型と夜型の違い、違いによる影響、と、ご自身がどちらのタイプかが分かるセルフチェックの方法をお伝えします。朝型夜型を知ることで、よりよい睡眠にお役立て頂ければ幸いです。

朝型と夜型とは? 自分のタイプを知ってリラックスして眠る

朝型と夜型とは? 自分のタイプを知ってリラックスして眠る

目次

朝型と夜型、とは?

朝型と夜型は、睡眠をとる時間帯の違いを表す言葉として使われます。朝型は、早く寝て早く起き、朝に調子が良いタイプ、夜型は、遅い時間に寝て、遅い時間に起き、夕方から夜にかけて、調子が出るタイプ、で、生活リズムに違いがあります。

本題の前に、一つ、お伝えさせてください。

この記事では、朝型と夜型に、優位性をつけるといった評価、また、心身の健康状態との関連づけは、しないことをお断りしておきます。

朝型と夜型について、それぞれの生活リズムの違いに優劣をつけて評価したり、心身の健康状態の良し悪しの原因にしたり、する文章や文献を目にすることがあります。研究の結果として、導かれた論文も存在します。

一方で、朝型、夜型といった、睡眠リズムの違いは、遺伝子要因、体質がかかわっているとする、文献もあります(三島、2016)。

朝型と夜型の違いの原因が、遺伝子要因、体質にある可能性がある以上、優位性を示したり、心身の健康状態の因果を関連付けたりすることは、この記事での本意ではありません。このサイトでは、ご自身の睡眠パターンを知ることで、不必要な心理的ストレスを取り除き、より入眠しやすく、目覚めを楽にしていただけることを目的としています。

朝型と夜型の違いとその影響

ここからは、朝型と夜型の違いを、1.客観的な違い、と、2.その違いが、それぞれのタイプの人にどのような影響があるのか、をお伝えします。

1.客観的な違い

朝型と夜型の、明確な違いは、2点あります。睡眠の時間帯と、体温リズムの表われ方の違いです。体温リズムの表われ方の違いは、位相の違いです。

具体的には、次のような違いがあげられます。

  • 就寝と起床時刻は、どちらも、朝型が夜型より、1時間半程度早い
  • 1日の体温が最も低い時刻が、朝型は夜型より、1時間から2時間程度早い(堀、2000)
  • 体温の下降カーブは、朝型が急で、夜型が穏やか
  • 体温が最低値になった後、目覚めるまでの時間は、朝型のほうが夜型より長い
  • 起床時の体温は、朝型のほうが、夜型より高い
  • 睡眠時間に違いはあまりない、ほぼ同じ時間(堀、2000)
朝型と夜型の違い(宮崎、佐藤、2013)

朝型と夜型の違い(宮崎、佐藤、2013)

上記の違いは、ヒトの睡眠のしくみからすると、特別なことでなく、とても理にかなった現象です。

理由は、就寝と起床時間は、体温のリズムに深い関連性があるからです(宮崎、佐藤、2013)。

ヒトは、体温の低下に伴い、眠りに入り、体温の上昇に伴い、目を覚めますしくみになっています。上記のグラフを見ていただくと、朝型の人も、夜型の人も、それぞれの体温の下降に合わせて、眠くなり就寝し、体温が最低値になった後、上昇に合わせて、目覚めを迎えているのを、ご確認いただけます。

2.客観的な違いが、それぞれのタイプの人にどのような影響があるのか

ここからは、先の客観的な違いが、朝型の人、夜型の人に、どのような影響があるのかをお伝えします。睡眠パターンを改善しようとする方のヒントになれば幸いです。

朝型の人

特徴原因
寝つきが早い体温の下がり方が急なので、入眠にかかる時間が少ないため
目覚めが良い目覚めの時刻が、体温が比較的上昇している時であるため
午前中に、作業効率が高く、気分も良い起床時の体温が高いので、目覚めが良いため
就寝と起床時間がほぼ規則的体温の下がり方が急で、入眠時間の変動が難しいため
夜遅くまで起きていられない体温が急に下がり、その時間帯が早めのため、体が睡眠状態に早く入るため
朝寝坊をしにくい体温の上昇の時間帯が早いので、早い時刻に目覚め、遅くまで寝ていられないため
寝る時間が遅くなると、睡眠時間が短くなる体温が最低値、もしくは、上昇傾向の時に、眠りにつくので、入眠に時間がかかる。起床は、ほぼ同じ時刻になりがちなので、結果、睡眠時間が短くなるため

夜型の人

特徴原因
夜遅くまで起きていられる体温の下がり方が穏やかなので、就寝の時刻に融通性がある
目覚めが良くない目覚めの時刻が、体温がまだ上昇しきれていない時であるため
午後や夕方に、作業効率が高い起床時の体温が低めなので、作業効率の高い時間も、ずれ込むため
就寝と起床時間に融通性がある体温の下がり方が穏やかなため、就寝時刻を比較的楽に前後させられるため
朝寝坊ができる体温の下降と上昇のカーブが穏やかなので、時間に制約がなければ、睡眠時間に合わせて目覚めるため
就寝時間を早めると、入眠に時間がかかる体温が下がるまでに時間がかかるため、寝つくまでに時間がかかるため

上記の特徴を、肯定的に捉えるか、否定的に捉えるかで、朝型と夜型に対するイメージや、受け止め方が変わってくるでしょう。睡眠に対する満足度、不満足度が異なる場合もあるようです。例えば、夜型であることを肯定的にとらえ、否定的な感情がない方は、ご自身の睡眠に不満を抱かない、などです。

臨床心理学が専門の福井儀一氏と福井貴子氏は、「大学生の生活リズム(朝型-夜型)とその認知的評価がストレス反応に及ぼす影響」と題する論文の中で、実験結果を通じ、

これまで、朝型生活が心身の健康に寄与するとされてきたが、自身の生活リズムを肯定的に捉えていることや、それに満足していることがストレス反応を緩和する可能性が示されていた

(福井、福井、2009)
としています。

睡眠は、ヒトの生理的現象のほか、ストレスなくリラックスすることで、入眠がしやすくなるとされています(宮崎、佐藤、2013)。朝型と夜型の特徴を、客観的にみることで、ご自身の睡眠の取り方のヒントにしてみてください。

セルフチェック 朝型か夜型かわかる方法

ここでは、ご自身が、朝型か夜型化を、チェックする方法をご紹介します。ご自身の生活リズムを知ることで、睡眠に対するストレスを減らし、リラックスして、快眠をお楽しみいただければ幸いです。

日本語版朝型-夜型質問紙

上記の質問紙は、1973年にスウェーデンのOstberg、Oquist (1970)の 作成したものを、東京都精神科学総合研究所が、プロジェクト研究(生体リズムの生理化学とその病態-中枢神経疾患の時間生物学的研究-”の一部として行った研究の際に、日本語化されたものです(石原他、1986)。

夜型から朝型へのきりかえ

夜型から朝型へきりかえをしたい、という方もいらっしゃるようです。これは、とても大きな題材となりますので、別の機会に話題にいたします。

夜型から朝型へのきりかえについて、睡眠医療のエキスパートである宮崎総一郎氏の著書の一文を引用して終わりにします。

朝型・夜型は単なる生活習慣というだけでなく、ある程度生理的に決まった要因であることが分かっている。夜型の人間が突然、早寝・早起きにいこうしても、ホルモンや深部体温等の生体リズムはなかなか朝型にならず、しばらくは夜型のまま持続する

(宮崎、佐藤、2013)
 
 
 
文献

堀忠雄、(2000)『快適睡眠のすすめ』岩波新書.

宮崎総一郎, 佐藤尚武、(2013) 『医療・看護・介護のための睡眠検定ハンドブック』株式会社全日本病院出版会.

三島和夫、社会的ジェットラグがもたらす 健康リスク.日本内科学会雑誌105-9 : 1675-1681, 2016.

福井義一、福井貴子、大学生の生活リズム(朝型ー夜型)とその認知的評価がストレス反応に及ぼす影響、健康心理学研究 22(2), 52-59, 2009.

石原金由、宮下彰夫、犬上牧、福田一彦、山崎勝男、宮田洋、日本語版朝型-夜型
(Morningness-Eveningness)質問紙による調査結果、心理学研究 57(2), 87-91, 1986.


ご参考になれば幸いでございます。寝具の疑問、ご不明な点は、どうぞお気軽にお問い合わせくださいませ。今晩も、どうぞぐっすりとお休みいただけますように。

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