「掛け布団がベッドから落ちてしまいます。布団が落ちない掛けカバーはありますか?」と、お問い合わせを頂戴します。以前は、ズレ落ち防止機能のある、フットクロス付きの掛け布団カバーが製造販売されていましたが、現在は販売されていません。ここでは、お手持ちの掛け布団カバーを、布団が落ちないように、簡単にリメイク、加工する方法をお伝えします。布団がベッドから落ちてお困りに方、お役立てください。
目次
- ズレ落ち防止に加工したい掛け布団カバーを準備する
- 布団ズレ落ち防止用の布を準備する
- 布団ズレ落ち防止用の布の縫製
- 布団ズレ落ち防止用の布を掛け布団カバーに縫い付ける位置を確認
- 布団ズレ落ち防止用の布を掛け布団カバーに縫い付ける
- 布団がベッドから落ちないフットクロス付き掛け布団カバーが完成
必要なもの
お手持ちの掛け布団カバーを、布団がベッドから落ちないように、改良するために必要なものは次の通りです。
- お手持ちの、掛け布団カバー
- 55x66cm 程度以上の布
- ミシン
- 縫い糸
- ハサミ
- マチ針
掛け布団カバーを布団が落ちないように加工、リメイクする工程
ここからは、お手持ちの掛け布団カバーを、ベッドから落ちないように加工する方法をお伝えします。1から6までの工程で仕上げていただけます。
仕上がりのイメージを、先にお伝えしておきます。
ズレ落ち防止用布を、掛け布団カバーに縫い付けることで、布団がベッドから落ちないようにします。
1.ズレ落ち防止に加工したい掛け布団カバーを準備する
まず、掛け布団がベッドから落ちて困っている方の、掛け布団カバーを準備します。お子さまがお困りでしたら、お子さまの使っている、ジュニアサイズやベビーサイズの掛け布団カバーを準備します。
2.布団ズレ落ち防止用の布を準備する
次に、布団が落ちないようにするための、フットクロス(布団ズレ落ち防止機能の布)に使う布を準備します。
要尺をお伝えします。
布団がベッドから落ちないようにするために取り付ける布(フットクロス)に、最低必要な大きさは次のとおりです。
- 巾 = 掛け布団カバーの巾の1/3(3分の1) + 縫いしろ 6cm
- 長さ = 60cm程度+ 縫いしろ 6cm
例えば、掛け布団のサイズが、シングルサイズでしたら、
- 巾 = 50 + 6 = 56cm (掛け布団カバーの巾 150cm の1/3(3分の1) + 縫いしろ 6cm)
- 長さ = 60 + 6 = 66cm(60cm程度+ 縫いしろ 6cm)
の布を用意しましょう。
長さは、多少、前後しても構いません。お手持ちの布に、近いサイズがあれば、数センチ小さくてもかまいません。活用なさってください。
布団が落ちないように、特にしっかり固定したい方
布団のズレ落ちが激しい方は、ズレ落ち防止の布の幅を広くします。
- 巾 = ベッドのマットレスの巾 - 20cm + 縫いしろ 6cm
- 長さ = 60cm程度+ 縫いしろ 6cm
例えば、シングルベッドをお使いでしたら、
- 巾 = 80 + 6 = 86cm (シングルベッドの巾 100-20 cm + 縫いしろ 6cm)
- 長さ = 60 + 6 = 66cm(60cm程度+ 縫いしろ 6cm)
の布を準備します。
ベッドマットレスの厚みが20cm以上ある方
お使いのベッドのマットレスの厚みが、20cm 以上ある場合は、ズレ落ち防止の布の長さを長くします。
- 巾 = 掛け布団カバーの巾の1/3(3分の1) + 縫いしろ 6cm
- 長さ = 60cm程度 + (ベッドのマットレスの厚み - 20cm) + 縫いしろ 6cm
例えば、30cmの厚みのベッドマットレスをお使いでしたら、
- 巾 = 掛け布団カバーの巾の1/3(3分の1) + 縫いしろ 6cm
- 長さ = 60cm程度 + (30 - 20cm) + 縫いしろ 6cm = 76cm
の布を準備します。
薄型マットレスをお使いの方
お使いのベッドのマットレスの厚みが、10cm以下の薄型マットレスをお使いの方は、ズレ落ち防止の布の長さを短くしてもかまいません。
必要に応じて、長さを短くすると、取り扱いも楽になります。
- 巾 = 掛け布団カバーの巾の1/3(3分の1) + 縫いしろ 6cm
- 長さ = 60cm程度 - (20cm - 薄型マットレスの厚み) + 縫いしろ 6cm
例えば、10cmの厚みのベッドマットレスをお使いでしたら、
- 巾 = 掛け布団カバーの巾の1/3(3分の1) + 縫いしろ 6cm
- 長さ = 60cm程度 - (20cm - 10cm) + 縫いしろ 6cm =56cm
という計算をします。もちろん、短くしなくても構いません。
3.布団ズレ落ち防止用の布の縫製
次に、ズレ落ち防止用の布(フットクロス)を縫製します。
布の両サイドを、約1.5cm の三つ折りで縫います。
次に、布の下の部分の一辺を、約1.5cmの三つ折りで縫います。
布の上の辺は、カバーに取り付けますので、三つ折りはしないで大丈夫です。
4.布団ズレ落ち防止用の布を掛け布団カバーに縫い付ける位置を確認
次に、ズレ落ち防止用の布(フットクロス)を、掛け布団カバーに縫い付ける位置を確認します。仮止めをしましょう。
縫い付ける場所は、掛け布団カバーの内側の面、カバーの裾から、20cm程度の位置です。
掛け布団カバーの内側の巾の中心と、ズレ防止用の布の巾の中心をあわせて、左右対称になるようにしましょう。
注意点:布を縫い付ける際、掛け布団カバーの内側の面(片面)の布だけに縫い付けるようにします。くれぐれも、表面も一緒に縫ってしまわないように注意しましょう。
5.布団ズレ落ち防止用の布を掛け布団カバーに縫い付ける
ズレ落ち防止用の布(フットクロス)は、強度を持たせるために、3度、ミシンで縫いします。
1.仮止めをした位置に、ミシンで縫い付けます。
2.縫い付けたズレ落ち防止用の布を、折り返します。
3.1で縫い付けた布の上端、切り口が隠れるような位置を目安に、ズレ落ち防止用布を、カバーの内側面に、ミシンで縫い付けます。
4.ズレ落ち防止布が、カバーから取れてしまわないように、もう一本、ミシンで縫い付けます。縫い付ける位置は、画像の2の場所です。合計、3回、縫い付けられたことになります。
注意:縫い付ける際、くれぐれも、掛け布団カバーの表面の布を、一緒に縫ってしまわないように注意しましょう。
6.布団がベッドから落ちないフットクロス付き掛け布団カバーが完成・使い方
布団ズレ落ち防止用布(フットクロス)を取り付けた、掛け布団カバーが完成です。
フットクロス付きの掛け布団カバーの使い方です。
掛け布団カバーの内側に縫い付けた布を、ベッドのマットレスの下に入れ込みます。縫い付け位置が、ベッドマットレスの端になる位置まで、入れ込んでしまうと、自由が効きません。すこしゆるみをもたせて、布をマットレスの下に入れ込むようにしましょう。
掛け布団が、ベッドから落ちてしまう、という方は、寝ているときのよく動いたり、掛け布団を引っ張ったり、抱え込んだりする場合が多いです。フットクロスをマットレスの下に入れ込む際に、びっしりと入れ込んでしまうと、布団の動きに自由がなくなり、寝にくくなります。
フットクロスは、少しゆるめに、入れ込んで使うことをおすすめします。
以上、布団がベッドから落ちない掛け布団カバーの、作り方をお伝えしました。
布団がベッドから落ちて困っている方、困っているお子さんをお持ちの方、布をカバーに縫い付けるだけの、簡単な作業で、できてしまいます。お試しになってみてください。
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ご参考になれば幸いでございます。寝具の疑問、ご不明な点は、どうぞお気軽にお問い合わせくださいませ。今晩も、どうぞぐっすりとお休みいただけますように。
この記事を書いた人
シーツjp店長。上級睡眠健康指導士(認定登録番号 第662号)。
専門分野の、快眠のための寝具の販売、及び、ご相談、ホームファニシング、インテリア販売に、1994年から従事。1923年創業の弊社の店舗にて、対面で23年間、お客さまにぐっすり眠れるための寝具のコンサルティング、ご提案、販売を担当。その経験を活かし、現在は、オンラインにて気持ちよく眠っていただくための、ベッド用寝具の販売、ご提案、ご相談に注力。
前職は、米国の航空会社のマーケティング部アジア統括スーパーバイザー。お客さまが快適で安全な空の旅を楽しんでいただくための仕事に従事。
たずさわるすべての方々とそのご家族が、ぐっすりと気持ち良く眠り、心地良く目覚め、活力いっぱいに、毎日をお幸せにお過ごしいただけるよう、仕事をしています。
ぐっすり気持ちよく眠るための寝具のご相談は、お気軽にお寄せください。