公開日:2017.05.09

タオルケットの素材の種類と選び方、洗濯、お手入れ方法

タオルケットの素材の種類と選び方、洗濯、お手入れ方法。

タオルケットの素材の種類と選び方、洗濯、お手入れ方法。

タオルケットは夏に欠かせない寝具の一つです。昔ながらのタオルの風合いのタオルケットだけではなく、現在は、種類が豊富になり、より掛け心地のよい寝具に進化し続けています。ここでは、タオルケットの種類やサイズ、好みに合った選び方をお伝えします。タオルケットの洗濯方法、お手入れ方法もご案内しています。1年中お使いの方も増えているタオルケット、お好きなタイプを選んで快眠をお楽しみください。

目次

タオルケットとは

タオルケットとは、タオル素材でできた、体の上に掛けて使う、薄手の寝具です。主に、暑い季節に、体を冷やさない程度の保温性があり、睡眠中の汗を吸収し、心地よく眠るために使います。

素材は、綿、麻などの天然素材のほか、冷感素材の化学繊維が使われます。

サイズは、ベビーサイズ、ジュニアサイズ、シングル、ダブルなどがあります。

価格は手ごろな数千円程度から、最高級綿を使った数万円のものまで幅広く販売されています。

タオルケットの素材と織り方の特徴

タオルケットは、素材、織り方で、肌触りや風合い、冷感、保温性が異なります。ここからは、素材、織り方別のタオルケットの特徴をお伝えします。

1.タオルケットの素材の種類と特徴

タオルケットの素材は、綿、麻、冷感タイプの化学繊維(触るとひんやりするなど冷感タイプの特殊繊維)と、それぞれの混紡がございます。下記、それぞれの特徴です。

  • 綿のタオルケットは、肌にやさしく、ふんわり感と暑い夜に体を冷やさない程度の適度な保温性があるのが特徴です。汗の吸湿性もよく、年代問わず、心地よくお使いいただけます。
  • 麻素材は、吸湿性、放湿性に優れ、肌にべたつかないシャリ感が特徴です。綿素材に比べ、少し重さがあります。清涼感、涼しさがあり、天然素材で、涼しく眠りたい方に喜ばれる素材です。
  • 綿と麻の混紡は、麻100%より肌触りが柔らかく、さっぱりとした感触です。麻100%より、手軽な価格で手に入れていただけます。綿のやわらかさと、麻の涼しさ、シャリ感で、掛け心地と涼しさの両方を楽しみたい方に喜ばれる素材です。
  • 綿にレーヨンやポリエステルが混紡されたタイプは、綿100%タイプより、軽さがあり、モダールなどに代表されるような、綿では味わえない、ソフトな感触があります。
  • 冷感タイプの特殊繊維(化学繊維)素材は、夏に涼しく眠るために開発された新素材です。肌に掛けるなど、体に触れると、ひんやり感を伝える素材です。汗などの吸水性も高く、夏の暑さ対策に優れているのが特徴です。冷感重視、できる限り、涼しく眠りたい、という方向けです。

肌触りや掛け心地にこだわりたい方は、それぞれの素材の中で、上質な素材が使われた商品をお選びいただくのがよいでしょう。肌触り、掛け心地が変わります。

具体的には、

  • 綿の場合、今治、スーピマ超長綿、インド綿、エジプト綿
  • 麻ならば、滋賀県の近江麻、近江本麻

などのタオルケットです。とびきりの掛け心地で、夏の心地よい眠りを堪能していただけます。

2.タオルケットの織り方の種類と特徴

ここからは、タオルケットの織り方の種類と特徴をお伝えします。タオルケットの織り方には、次の3種のタイプがあります。下記で伝えている、ループとは、タオルの表面のように、糸がループ状になっているという意味です。

  1. 両面ループタイプ:表面と裏面の両方にループがあるタイプ
  2. 片面ループタイプ:表面はループがカットされたビロードのような風合い、裏面はループのタイプ
  3. 両面ループなしタイプ:表面も裏面もループのないタイプ

それぞれのタイプ別のタオルケットの特徴をお伝えしていきます。

1.両面ループタイプ:表面と裏面の両方にループがあるタイプのタオルケット

ジャガード織タオルケット

ジャガード織タオルケット

両面にループがある代表的なタオルケットは、

  • ジャガード織タオルケット
  • マイヤー織タオルケット

です。

このタイプは、吸水性に優れて、汗をしっかり吸湿します。

ジャガード織タオルケットは、しっかりした厚みと重みがあります。模様を織りで、表現できるのがジャガード織りの特徴です。柄物のタオルケットをお好みの方は、ジャガード織りのタオルケットがおすすめです。

マイヤー織タオルケットは、パイルが抜けにくく、ほつれにくいのが特徴です。ジャガード織より薄手で、使いやすいタオルケットです。タオルの感触がお好み、また、昔ながらのタオルケットの風合いがお好みの方に向いています。

2.片面ループタイプ:裏表面はループがカットされたビロードのような風合い、裏面はループのタイプのタオルケット

シャーリングタオルケット

シャーリングタオルケット

二つ目の片面ループタイプは、

  • シャーリングタオルケット

と呼ばれています。

表面は、ビロードのようにパイルのループがカットされていて、光沢があり、プリント柄が美しいのが特徴です。

ベッドの上にかけても、タオルっぽさがなく、寝室に合う色や柄を選ぶことで、インテリア性もあり雰囲気をよくしてくれます。裏面は、パイルになっていますので、掛け心地は、タオルのような風合いです。パイルの肌触りがお好みで見た目の雰囲気の良さも重視する方に向いています。

3.両面ループなしタイプ:ループのないタイプのタオルケット

ワッフル織タオルケット

ワッフル織りタオルケット

三つ目のループのないタイプは、

  • ガーゼタオルケット
  • ワッフル織りタオルケット
  • ツータッチケット、リバーシブルケット、ガーゼパイルケット

などです。

ガーゼタオルケットは、2重ガーゼ、5重ガーゼなど、ガーゼを重ねて作られています。軽量で、ふんわりと肌に負担のない、やさしい風合いが特徴です。通気性と吸湿性に優れています。赤ちゃんの寝具でも使われるほどの優しさなので、肌に負担をかけたくない敏感肌の方や、軽いタオルケットをお好みの方に向いています。

ワッフル織りタオルケットは、表面が凹凸で、肌にべたつかないのが特徴です。さらさらとして、通気性が良く、さわやかに眠りたい方におすすめです。ワッフルケットと呼ばれることもあります。
 
 

冷感タイプなどガーゼとパイルのツータッチ、リバーシブルケット

冷感タイプなどガーゼとパイルのツータッチ、リバーシブルケット

ループのないタイプで、ループのない面とパイルの面のリバーシブルタイプがございます。

ここ数年で人気のタイプです。冷感タイプのタオルケットは、このタイプがほとんどです。

ツータッチケット、リバーシブルケット、ガーゼパイルケットなどと呼ばれています。さらさらとした肌触りで、軽量で、洗濯もしやすく、涼しさを重視する方に向いています。

タオルケットのサイズ

タオルケットは、シングルサイズの 140×200、150x200cm が主流です。

ダブルサイズの 190x200cm は、製造、販売が年々減少しています。

増えてきているのがハーフサイズの 140x100cmです。

ダブルより大きいサイズは、現在日本では、織り機がなく、製造がない状況です。

ダブルサイズ、クイーン、キングサイズなど大きいサイズのベッドで2人寝をされていて、クイーン、キングサイズのタオルケットをお探しの方がおられます。このサイズのタオルケットは、日本ではほぼございません。ケット類は、お一人お一人、それぞれシングルサイズをお使いいただくことをおすすめしております。自由に掛け方を選べますし、洗濯も楽だからです。

お2人で掛けたい場合は、シングルサイズやダブルサイズのタオルケットの横使いをおすすめしています。タオルケットを横にお使いただくと、幅が200cmになります。ダブルベッド、クイーンやキングサイズベッドで、お二人でお使いいただいても、掛けていただけるサイズです。暑い季節ですので、足が出てしまっても、問題なくお使いいただけるでしょう。

140x100cm のハーフサイズは、おなかの上にだけ掛けたい方に最適なサイズです。お昼寝にも使えて、一枚あるととても便利です。

タオルケットの好み、機能による選び方

タオルケットの選び方を、お伝えします。好みの風合い、機能に合わせてお選びください。

昔ながらのタオルケットの風合いがお好みの方

昔ながらのタオルケットの風合いがお好みの方は、綿や麻、もしくは、綿と麻の混紡のジャガード織タオルケットがおすすめです。適度な重さがあり、しっかり掛けている感じがあります。

タオルの風合いで軽めのタオルケットが好みの方

タオルの風合いで軽めのタオルケットが好みの方は、綿や、綿と化繊(レーヨン、ポリエステルなど)の混紡のマイヤー織タオルケットがおすすめです。洗濯時も、ループが抜けにくく、軽さもあり、掛け心地の良いタオルケットです。

さらさらと肌にべたつかないタオルケットがお好きの方

さらさらと肌にべたつかないタオルケットがお好きの方は、麻、もしくは、冷感素材のタオルケットがおすすめです。ワッフル織タオルケットもさらっとしてべたつかず心地よくお使いいただけます。

天然素材がお好きで、サラサラ感がお好みの方

天然素材がお好きで、サラサラ感がお好みの方は、麻素材が気持ちよくお使いいただけます。日本の夏をここちよく、また、”和”の雰囲気を感じていただける麻のタオルケットは、季節を楽しむ風流さもあります。

暑くてたまらない、涼しさ重視の方

暑くてたまらない方、べたつかず、涼しいケットをお望みの方は、冷感素材のタオルケットがおすすめです。肌に触れると熱を冷感触感に変えてくれる素材です。朝まで、さらさら、べたつきがなく、ぐっすりお休みいただけます。

肌にやさしく、軽いタオルケットがお好みの方

肌にやさしく、軽いタオルケットがお好みの方は、ガーゼタオルケットがおすすめです。今治ブランドのガーゼなど、素材が上質なものは、特に、肌にやさしく、ふんわりした感触です。肌触りのやさしさ、やわらかさを重視される方は、上質なガーゼタオルケットを選びましょう。やわらかで、軽い、ふんわりした掛け心地をお楽しみいただけます。

柄、色の好みなど見た目も重視でお選びになりたい方

柄、色の好みなど見た目も重視でお選びになりたい方は、シャーリングタオルケットがおすすめです。表面のプリントがはっきりとして美しいタオルケットです。

ウィリアムモリスやサンダーソン、ミッソーニなど、ブランド柄がきれいに表現されたタオルケットも販売されています。ベッドの上に広げたままでも、寝室のイメージが損なわれません。寝室の雰囲気を大切にされたい方もおすすめします。

肌触りにこだわりたい方

肌触りにこだわりたい方は、それぞれの素材の中で、上質な物をお選ぶとよいでしょう。上質素材のタオルケットは、掛け心地、肌触りが全く異なります。今治の綿、スーピマ超長綿、エジプト綿を使ったタオルケットは、上質な滑らかさ、やさしさのある肌触りで、気持ちよい掛け心地です。とびきりの掛け心地を堪能していただけます。

タオルケットの洗濯、お手入れ方法

ここからは、タオルケットの洗濯時の注意点、洗濯方法、お手入れ方法をお伝えします。汗の多い時期に使うタオルケット、清潔に、心地よくお使いいただくために、お役立てください。

タオルケットの洗濯時の注意点

  1. 新しいタオルケットは、タオルの繊維くずが付着していることが多くあります。購入したら、使用する前に、洗濯をするのがおすすめです。洗濯することで繊維から出るほこりを軽減できます。
  2. タオルケットは、寝具用の大きいサイズの洗濯ネットに入れて、洗います。タオルのループが引っかかるのを防ぎます。
  3. タオルケットは、単体で洗います。他の洗濯ものとは別にして洗いましょう。他の洗濯ものに、タオルの繊維くずが付着するのを防ぎます。
  4. プリントや色の濃いものは、最初は色落ちすることがあります。他の洗濯ものとは別にお洗濯してください。
  5. タオルケットは、汗をたくさん吸収します。こまめに洗って清潔にお使いください。

タオルケットの洗濯方法

  1. 寝具用の大きいサイズの洗濯ネットに入る大きさに、タオルケットをジャバラにたたみます。洗濯ネットに入れます。
  2. 洗濯ネットに入れたタオルケットを、洗濯層に立てて入れます。
  3. 毛布コース、布団コースなど、洗濯機の説明書にあわせて、コースを選びます。
  4. たっぷりの水で、洗濯します。汚れを落ちやすくします。洗剤は、タオルなどを洗濯する際に使用しているものを使って問題ありません。
  5. しっかりと脱水します。
  6. 脱水後は、すぐに干します。
  7. タオルケットを広げ、2本の竿にたるませて干します。
  8. 室内星の場合は、サーキュレーターや扇風機の風を当てると、早く乾きます。早く乾かすことで、においも防げます。

タオルケットのお手入れ、注意点

  1. 引っ掛けてループが伸びてしまった場合は、引っ張らずに、ハサミで切ってください。ほつれがその部分で止まります。

心地よく眠りたい方におすすめのタオルケット

ここからは、掛け心地が良く、暑い季節に、気持ちよくお休みいただける、タオルケットをお伝えします。お好みに合わせてお選びになってみてください。

 

以上、タオルケットの種類と選び方をご案内しました。素材の品質の違いで、風合いの良さ、掛け心地が変わります。夏の睡眠の質を左右するタオルケット。心地よく眠れ、掛け心地のよい商品を、じっくりとお選びださい。夏の寝苦しい夜も、ぐっすりお休みいただけます。

脚注

 
文献

竹松 茂、(1993)『実用織編物の基礎知識』株式会社 色染社.


ご参考になれば幸いでございます。寝具の疑問、ご不明な点は、どうぞお気軽にお問い合わせくださいませ。今晩も、どうぞぐっすりとお休みいただけますように。

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