枕にタオルを巻いて眠る方、少なくないとお聞きします。洗濯が簡単だったり、肌触りが好きだったりと、理由はさまざまなようです。ここでは、枕にタオルを巻く方の目的別に、適したタオルの素材や種類、サイズのおすすめをお伝えします。簡単なお手入れで、清潔に、寝心地良く、枕をお使いになるヒントにしていただければ幸いです。
目次
枕にタオルを巻く理由と目的
枕をピロケースに入れ、さらにその上からタオルを置いたり、巻いたりしてお使いになる方は、次のような理由があるのではないでしょうか。
- タオルはさっと外せて、洗濯が簡単
- 臭いが気になるので、毎日洗いたい
- 汗が多く、ピロケースだけではすぐに湿ってしまう
- 髪に整髪料や、アウトバスヘアートリートメントをつけて眠るので、ピロケースや枕がシミになってしまう
- 髪を洗って、乾く前に眠る
この他にも、タオルの感触が好き、子供の時からの習慣、という方もいらっしゃるかもしれません。
上記の理由を、目的別に分けると、次のようになるでしょう。
- 洗濯を簡単にしたい
- ピロケースや枕のシミや汚れ防止
- 枕を湿らせない
ここからは、枕にタオルを巻く、目的別に、適したタオルの素材や種類、サイズをお伝えします。
1.洗濯を簡単にしたい方の選び方
洗濯を簡単にしたい目的で、ピロケースの上にタオルを置いたり巻いたりする場合の選び方です。
乾きやすく、ボリューム感が少ない素材とサイズのタオルを選びます。おすすめは次の通りです。
- 速乾素材のフェイスタオル・ミニバスタオル
- 日本手ぬぐい・ガーゼの手ぬぐい
- ガーゼのフェイスタオル・ミニバスタオル
- アウトドア用の速乾素材・クイックドライタイプのフェイスタオル
順を追って、詳しくお伝えしていきます。
速乾素材のフェイスタオル・ミニバスタオル
枕にタオルを巻くと、ピロケースより簡単に外せる利点があります。ただ、タオルによっては、ピロケースより、乾きにくい場合もあります。
洗濯を簡単にしたい方は、速乾素材や速乾加工がされたタオルを選ぶようにします。
綿100%で、肌触りも良く、速乾タイプの商品が販売されています。例えば、今治の速乾タイプのミニバスタオルなどです。ミニバスタオルは、標準的なサイズの枕をしっかり包めるサイズです。
速乾タイプで、綿100%のタオルでは、スピンエアーという中空糸のタオルも、おすすめです。乾きが早さが特徴です。さらっとした肌触りが好みであれば、ワッフルタオルも綿100%で、速乾性があります。
タオルのサイズは、フェイスタオル、または、ミニバスタオル、スモールバスタオルがおすすめです。フェイスタオルは、頭をのせる部分だけ覆います。ミニバスタオル、スモールバスタオルは、枕全体を包めます。
速乾素材のタオルは、抗菌防臭加工が施されている商品が多くあります。枕の匂いも気になる方は、抗菌防臭加工がされていか、確認してから選びましょう。
日本手ぬぐい・ガーゼ手ぬぐい
枕に巻くタオルとして、日本手ぬぐいやガーゼ手ぬぐいもおすすめです。日本手ぬぐいも、ガーゼ手ぬぐいも、薄手で、ボリュームも少なく、乾きも早く、手軽に洗濯をしていただけます。
手ぬぐいの基本的なサイズは、約34 x 90cm、約34 x 100cmサイズです。標準的な枕のサイズが、43 x 63cmです。ちょうど頭の乗る部分を、巻きつけることができます。
手ぬぐいをおすすめする、もう一つの理由は、絵柄が豊富な点です。古典的な柄はもちろん、季節感のある柄、モダンな柄、キャラクター、動物柄、さらに、オリジナルの柄で作ることも可能です。豊富な種類の中から、お好みを選んでいただけます。好みの柄の枕だと、眠ることが楽しみになりますよね。
手ぬぐいの素材は、
- さっぱりとした肌触りがお好みであれば、日本手ぬぐい
- やさしく、軟らかな肌触りがお好みであれば、ガーゼ手ぬぐい
がおすすめです。
日本手ぬぐいをお使いになる場合の注意点です。日本手ぬぐいは、端が切りっぱなしです。使う前に、必ず、洗濯をしてから使いましょう。ほつれ防止になります。ほつれた糸が気になる場合は、ハサミで切りましょう。
洗濯するたびに、手ぬぐいの生地の目が詰まり、ほつれにくくなります。ほつれを気にせず、頻繁にお洗濯しましょう。
ガーゼのフェイスタオル・ミニバスタオル
女性や、お子さまにおすすめは、ガーゼ素材のフェイスタオルやミニバスタオルです。ガーゼは、軟らかな素材なので、頬に触れても肌に負担がかからず、安心です。乾きも早く、ボリュームも少ないので、洗濯も簡単です。
サイズは、
を選びましょう。
スポーツ・アウトドア用の速乾素材・クイックドライタイプのフェイスタオル
とにかく早く乾かしたい方は、スポーツメーカーやアウトドアメーカーから販売されている、速乾タイプのフェイスタオルを検討してみましょう。
スポーツ用、アウトドア用の速乾タオルは、生地が薄く、ポリエステル、マイクロファイバーなどの化繊が使われているのが特徴です。
タオルの表面が、ループになっていない、手ぬぐいのように平らな生地の商品もあります。肌触りが良いもの、あまり良くないものもあります。
次の点に注意して選ぶようにしましょう。
- サイズ:巾が、35㎝以上あるものを選びましょう。スポーツ用のマフラータオルは、幅が狭すぎてしまいます。
- 肌触り:アウトドアメーカーから販売されている商品の中には、速乾性に優れていても、肌触りが硬い商品もあります。枕に巻きつけて使うと、肌に触れることもあります。肌触りが、好みに合っているかを注意して、選ぶようにしましょう。
2.ピロケースや枕の汚れ防止が目的の選び方
整髪料や、アウトバスヘアトリートメント、トリートメントオイルなどを髪につけて眠る方もいらっしゃるでしょう。そのまま眠ると、ピロケースや枕に油分が染みて、洗っても汚れが落ちないことがあります。タオルを枕に巻けば、頻繁に洗濯もできますし、枕に油分が染み込むのを防ぎやすくなります。
汚れ防止目的のための、タオルのおすすめは次の通りです。
- 速乾タイプの、表面がループのフェイスタオル、ミニバスタオル
- レピア織のショートパイルのフェイスタオル、ミニバスタオル
速乾タイプの、表面がループのフェイスタオル、ミニバスタオル
油分の汚れが気になる場合は、汚れが染み込みにくい、表面がループになっているタオルを選びましょう。ループになっているとは、普通のタオルのスタイルで、ガーゼやワッフルタオルではないということです。
タオルの色は、濃い目を選ぶと、汚れも気になりません。
手ごろな価格を選ぶこともポイントです。汚れても、すぐに新しいタオルに取り換えられます。
例えば、速乾タイプで、手頃で、濃い色のタオルも販売されています。
のサイズを選びましょう。
レピア織のショートパイルのフェイスタオル、ミニバスタオル
レピア織りタオルとは、パイルの毛足が短く、高密度で織られ、しっかりとして耐久性の高いタオルです。エステサロンなどで、施術の際に、使われています。整髪料などの汚れ防止にタオルを枕に巻きたい方に、おすすめです。
頻繁に洗濯しても、糸がほつれにくく耐久性があります。色も豊富で、濃い色もあります。
サイズを選ぶ際の注意点です。レピア織のバスタオルは、100cm幅の大判タオルも販売されています。標準的な枕のサイズは、43x63cmです。巾が、70cm以上の大判バスタオルを選んでしまうと、枕からタオルがはみ出て、使いづらくなります。
36cm幅程度のフェイスタオルか、65cm幅までのバスタオルを選ぶようにしましょう。
3.枕を湿らせないためにタオルを巻く方の選び方
汗が多い方や、髪を洗って乾く前に寝てしまう方の、枕に巻くタオルの選び方です。吸水性、速乾性があり、水分が枕にしみこまない厚さのあるタオルがおすすめです。具体的には、
- 吸水性が高く、速乾タイプの、表面がループのフェイスタオル、ミニバスタオル
です。
吸水性が高く、速乾タイプの、表面がループのフェイスタオル、ミニバスタオル
汗や髪の水分をしっかり吸水し、乾きも早い、ループのあるタオルがおすすめです。お探しになる際は、高速吸水、瞬間吸水、吸水速乾、速乾、などの特徴のあるタオルを選びましょう。
肌触りの良さにこだわりたい方は、今治やスーピマ、泉州タオルなどがおすすめです。吸水性と肌触りの良さの双方の特徴があります。
サイズは、フェイスタオルか、枕の幅と同じ幅の、ミニバスタオルを選びましょう。
枕のサイズ別、タオルのサイズ選びの目安
最後に、枕に巻くタオルの、サイズの選び方をお伝えします。
枕のサイズ別に、おすすめのタオルサイズと、どのようなサイズ感かを、表でまとめました。どうぞご参考になさってください。
標準的な枕のサイズと、枕に巻くタオルのおすすめサイズ
枕のサイズ | おすすめのタオルサイズ | サイズ感 |
---|---|---|
幅 35 x 丈 50 cm | ウォッシュタオル | 枕の上にのせるだけ。 巻き込まずに使う |
幅 35 x 丈 50 cm | フェイスタオル | 枕に巻きつけて使う |
幅 35 x 丈 50 cm | 手ぬぐい | 枕に巻きつけて使う |
幅 43 x 丈 63 cm | ウォッシュタオル | 枕の上にのせるだけ。 巻き込まずに使う | 幅 43 x 丈 63 cm | フェイスタオル | 頭の乗る部分だけタオルを巻く |
幅 43 x 丈 63 cm | 手ぬぐい | 頭の乗る部分だけタオルを巻く |
幅 43 x 丈 63 cm | ミニバスタオル | 枕を全部覆い、巻きつけて使う |
幅 50 x 丈 70 cm | ウォッシュタオル | 枕の上にのせるだけ。 巻き込まずに使う | 幅 50 x 丈 70 cm | フェイスタオル | 頭の乗る部分だけタオルを巻く |
幅 50 x 丈 70 cm | 手ぬぐい | 頭の乗る部分だけタオルを巻く |
幅 50 x 丈 70 cm | ミニバスタオル | 枕を全部覆い、巻きつけて使う |
以上、
枕にタオルをのせたり、巻いたりする方に、目的別におすすめのタオルの種類をお伝えしました。簡単なお手入れで、清潔に、心地よくお休みいただければ幸いです。
ご参考になれば幸いでございます。寝具の疑問、ご不明な点は、どうぞお気軽にお問い合わせくださいませ。今晩も、どうぞぐっすりとお休みいただけますように。
この記事を書いた人
シーツjp店長。上級睡眠健康指導士(認定登録番号 第662号)。
専門分野の、快眠のための寝具の販売、及び、ご相談、ホームファニシング、インテリア販売に、1994年から従事。1923年創業の弊社の店舗にて、対面で23年間、お客さまにぐっすり眠れるための寝具のコンサルティング、ご提案、販売を担当。その経験を活かし、現在は、オンラインにて気持ちよく眠っていただくための、ベッド用寝具の販売、ご提案、ご相談に注力。
前職は、米国の航空会社のマーケティング部アジア統括スーパーバイザー。お客さまが快適で安全な空の旅を楽しんでいただくための仕事に従事。
たずさわるすべての方々とそのご家族が、ぐっすりと気持ち良く眠り、心地良く目覚め、活力いっぱいに、毎日をお幸せにお過ごしいただけるよう、仕事をしています。
ぐっすり気持ちよく眠るための寝具のご相談は、お気軽にお寄せください。