「毛布は羽毛布団の中にかけていいの? それとも、上からかけるの?」羽毛布団に毛布を使う場合の、毛布のかけ方、かける順番のお問い合わせを頂戴します。羽毛布団と毛布を併用する際、毛布の種類によって、適したかけ方が異なります。ここでは、毛布と羽毛布団のかける順番、と、その理由についてお伝えします。
目次
羽毛布団の上からかけた方が良い毛布、とその理由
羽毛布団の上からかけた方が良い毛布
- マイヤー毛布
- ニューマイヤー毛布
- アクリル毛布
- ポリエステル毛布
- フリース毛布
- など
素材が、アクリル系、フリース系、ポリエステル系などの化学繊維素材の毛布は、羽毛布団の上からふわっとのせてお使いください。羽毛布団の内側のあたたかな空気を逃さず、暖かにお休みいただけます。
理由
素材が、アクリル系、フリース系、ポリエステル系などの化学繊維素材の毛布は、羽毛布団の上からふわっとのせてお使いください。
理由は、化学繊維素材の毛布を肌に直接かけると、毛布の毛羽に付着した汗による湿気が、体を冷やす原因になるからです。
化学繊維素材の毛布は、かけた瞬間からあたたかで、さわり心地もよいので、布団の中側に入れ、直接肌にかけて使いたくなります。
しかし、ヒトは、冬場も、寝ている間、コップ一杯以上の汗をかきます。寝汗は、湿気となります。化学繊維素材の毛布を羽毛布団の内側に入れた場合、汗による湿気は吸収されず、化繊の毛布の毛羽に細かな水滴として付着します。夜間、時間の経過とともに、その水滴が冷たくなり、体を冷やす原因となってしまうのです。
そのため、化学繊維素材の毛布は、羽毛布団の内側には入れずに、上からかけてお使いになる方が、あたたかくお休みいただけるというわけなのです。
そもそも毛布は必要?
まずは、羽毛布団を体の上にかけてお使いください。それでも寒い場合に、化学繊維の毛布をお使いの場合は、羽毛布団によって暖められた空気を逃がさず、布団の中に閉じ込めるために、羽毛布団の上から、毛布をかけてお使いください。
羽毛布団の中の暖かな空気を逃がさないように、化学繊維の毛布でふたをする、といったイメージです。
羽毛布団の内側にかけても良い毛布、とその理由
羽毛布団の内側にかけても良い毛布
- 綿毛布
- シルク毛布
- ウール毛布
- カシミヤ毛布
- 上記以外の、天然素材の毛布
- 特殊化繊の毛布、湿気によって熱を発散する毛布、吸湿機能の高い特殊化繊の毛布
羽毛布団の内側にかけても良い毛布は、素材が、ウール(羊毛、カシミヤ、アルパカなどの獣毛)、シルク(絹)、コットン(綿)などの天然素材の毛布です。そのほか、湿気によって熱を発散したり、吸湿機能の高かったりする、特殊化繊を使用した毛布も内側にかけても良いでしょう。
理由
理由は、化学繊維の毛布の理由と逆になります。天然素材の毛布は、(獣毛、絹、綿、などいずれも)、湿気をしっかりと、吸収、発散させます。天然素材の毛布を内側にかけても、寝汗による冷えた湿気で、体を冷やすことはないのです。
寒い夜、羽毛布団のカバーによるひんやり感を解消したい方は、天然素材の毛布を、羽毛布団の内側にかけてお使いください。天然素材の毛布の暖かな感触は、布団に入った時の冷たさを、解消してくれます。
以上です。
羽毛布団は、品質の良いものであれば、本来1枚でお使いいただけます。1枚で、軽く、暖かく、寒い夜でも安眠をしていただけるものです。ただ、寝室の環境、寒さの感じ方、羽毛布団のグレード、品質により、1枚だけでは保温性が十分でない場合もあるでしょう。そのときに、毛布などを併用します。
毛布を併用される場合は、上記のように、毛布の素材によって、かけ方を変えてお使いにってみてください。羽毛布団の軽くて暖かな掛け心地をたのしみつつ、保温性も補って、心地よくお休みいただけるでしょう。
ご参考になれば幸いでございます。寝具の疑問、ご不明な点は、どうぞお気軽にお問い合わせくださいませ。今晩も、どうぞぐっすりとお休みいただけますように。
この記事を書いた人
シーツjp店長。上級睡眠健康指導士(認定登録番号 第662号)。
専門分野の、快眠のための寝具の販売、及び、ご相談、ホームファニシング、インテリア販売に、1994年から従事。1923年創業の弊社の店舗にて、対面で23年間、お客さまにぐっすり眠れるための寝具のコンサルティング、ご提案、販売を担当。その経験を活かし、現在は、オンラインにて気持ちよく眠っていただくための、ベッド用寝具の販売、ご提案、ご相談に注力。
前職は、米国の航空会社のマーケティング部アジア統括スーパーバイザー。お客さまが快適で安全な空の旅を楽しんでいただくための仕事に従事。
たずさわるすべての方々とそのご家族が、ぐっすりと気持ち良く眠り、心地良く目覚め、活力いっぱいに、毎日をお幸せにお過ごしいただけるよう、仕事をしています。
ぐっすり気持ちよく眠るための寝具のご相談は、お気軽にお寄せください。