敷き布団をお使いのお客さまから、ボックスシーツは敷き布団に使えますか? と、質問を頂戴します。ボックスシーツは、ベッド用に作られているシーツです。ボックスシーツを、敷き布団に使うと、敷き布団を包むことは可能ですが、生地がだぶつき、敷き布団に最適なシーツとはいえません。敷き布団には、敷き布団に適したシーツがございます。
ここでは、ボックスシーツが敷き布団のシーツとしては、ベストではない理由と、敷き布団に適したシーツの選び方をお伝えします。
目次
ボックスシーツは敷き布団に使えますか?
ボックスシーツは、敷き布団のシーツとしては、快適に使用できず、ベストな選択ではありません。
ボックスシーツの形状は、底部にゴムが入り、十数センチ以上の厚みのある、ベッドマットレスを包むように作られています。ボックスシーツを、ベッドマットレスより、厚みの薄い、敷き布団に使うと、厚みの分の生地が余分なため、シーツが、だぶついたり、もたついたりしてしまいます。ボックスシーツで、敷き布団を包むことはできます。ただし、シーツの生地がだぶつき、ボックスシーツは、敷き布団にはベストではないというわけです。
敷き布団用の簡単に装着できる、最適なシーツ
敷き布団には、ボックスシーツと似た形状の、最適なシーツがあります。底部にゴムが入った形状で、敷き布団用のワンタッチシーツ、ラップシーツ、または、フィットシーツと呼ばれる商品です。ボックスシーツとは異なり、マチがなく、敷き布団のサイズにぴったり合い、きれいに装着していただけます。
敷き布団に簡単に装着できるタイプのシーツをお探しでしたら、ベッド用のボックスシーツではなく、敷布団用ワンタッチシーツ(ラップシーツ、フィットシーツともよばれています。)を選ぶようにしましょう。ボックスシーツより、安価です。だぶつかず、サイズもぴったりで、快適にお使いいただけます。
どうしても、ボックスシーツを敷き布団に使う場合
どうしても、ボックスシーツを敷き布団に使いたい、という方もいらっしゃるでしょう。
具体的には、ボックスシーツが、掛け布団カバーやピロケースとセットになっている場合などです。カバーセットの柄が、気に入って、その柄のボックスシーツを敷き布団に使いたい、というケースです。
上でお伝えしたように、ボックスシーツの生地にゆるみがあり、だぶつきますが、使えなくはありません。使えるというのは、敷き布団を包める、という意味です。シーツのゆるみの部分をしっかりと、敷き布団の下に入れ込んでお使いになると、布団の表面のシーツのだぶつきが軽減できます。
敷き布団にも使える特殊タイプのボックスシーツ
最近は、綿100%ではなく、ストレッチ素材でできたボックスシーツで、生地を伸ばして使う商品が販売されています。敷き布団にも使えるボックスシーツなどと表記されたりしています。このタイプは、小さめにできていて、伸ばすことで、さまざまなサイズ(幅、丈、厚み)のマットレスにも装着できるようになっています。こちらですと、敷き布団にもだぶつかずに使用していただけます。素材は、ポリエステルや、ニットパイルでできています。
敷き布団に最適なシーツの選び方
ここからは、敷き布団に適したシーツの種類、と、お好みの使い勝手に合うシーツの選び方をお伝えします。
敷き布団用のシーツ、カバーには、次のような種類があります。
- ワンタッチシーツ、ラップシーツ、フィットシーツ
- マチ付きワンタッチシーツ
- フラットシーツ
- 敷き布団カバー
- ポケットシーツ
それぞれのシーツの特徴と、使い勝手、適した敷き布団のタイプを、順を追ってお伝えします。あなたのお好みに合った敷き布団用シーツをお選びになるご参考になさってください。
1.ワンタッチシーツ、ラップシーツ、フィットシーツ
特徴
- 底部にゴムが入り、敷き布団をくるっと包むワンタッチタイプのシーツ
使い勝手
- 装着が簡単で、よれずに、きれいに敷き布団を包むことができる。
- シーツを装着したまま、布団の上げ下ろしができる。
- 敷き布団のサイズに合ったシーツでないと、突っ張ったり、だぶついたりする。
適した敷き布団のタイプ
- わたの敷き布団
- 羊毛敷き布団
- 羊毛混固わた敷き布団
最初にお伝えしましたが、敷き布団用で、ボックスシーツと同じように、底部にゴムが入り、敷き布団を上からくるっと包むタイプのシーツは、このワンタッチシーツになります。敷き布団の場合は、ボックスシーツではなく、ワンタッチシーツをお使いいただくのがベストです。
2.マチ付きワンタッチシーツ、マチ付きラップシーツ、マチ付きフィットシーツ
特徴
- 厚みのある健康敷き布団や、マットレスタイプの敷き布団用で、厚みに適したマチがあり、底部にゴムが入り、敷き布団をくるっと包むワンタッチタイプのシーツ
使い勝手
- ベッドマットレスより薄いタイプの健康敷き布団、例えば、ムアツふとん、整圧布団、西川エア、ロマンスエコーなど、厚みが 8~10cm程度マットレスタイプの敷き布団に、ぴったりと装着でき、快適に使うことができるシーツ。
- シーツを装着したまま、布団の上げ下ろしができる。
- 敷き布団の、厚み、幅、丈、に合ったサイズのシーツを選ばないと、装着できなかったり、だぶついてしまう。
適した敷き布団のタイプ
- 厚みが 8~10cm 程度の健康敷き布団やマットレスタイプの敷き布団
(ムアツふとん、整圧布団、西川エア、ロマンスエコーなど)
3.フラットシーツ
特徴
- 一枚の布タイプの昔ながらのシーツ
使い勝手
- 取り外しが便利で、洗濯が簡単。
- 敷き布団の上下、左右にフラットシーツをきちんと入れ込まないとよれが生じ、見た目が美しくなく、手間がかかる。
- 手作りなど、既成サイズ以外の敷き布団にも使え、使えるサイズに柔軟性がある。
適した敷き布団のスタイル
- 綿わたの敷き布団
- 羊毛敷き布団
- 羊毛混固わた敷き布団
4.敷き布団カバー
特徴
- 袋状で、サイドにファスナーがある、敷き布団をすっぽり入れて使う敷き布団用のカバー
使い勝手
- 敷き布団をすっぽり入れてしまうので、敷き布団が汚れず、長く使うことができる。
- ずれたり、よれたりせず、心地よく使える。
- 敷き布団の出し入れがあるので、洗濯時の装着に手間がかかる。
- 敷き布団のサイズに合っていないと、布団がカバーの中で、突っ張ったり、泳いだりしてしまう。
- 敷き布団カバーは、常に掛けておいて、その上から、洗濯が簡単なラップシーツや、フラットシーツを掛けて使ってもよい。
適した敷き布団のタイプ
- 綿わたの敷き布団
- 羊毛敷き布団
- 羊毛混固わた敷き布団
5.ポケットシーツ
特徴
- 敷き布団の頭のほうだけ、ラップタイプ(輪)になっていて、敷き布団の長さに合わせて一方を折りこんで使うタイプのシーツ
使い勝手
- ラップシーツとフラットシーツの良い点を合わせたシーツ。
- シーツの幅と、敷き布団の幅が一緒のため、両はじは、敷き布団がむき出しになるが、入れ込む手間は省ける。
- 製造が減少しているスタイルで、大手の寝具メーカーからは、あまり販売されていない。
- 使える敷き布団の長さに柔軟性がある。
適した敷き布団のタイプ
- 綿わたの敷き布団
- 羊毛敷き布団
- 羊毛混固わた敷き布団
敷き布団用の快適に使えるシーツを選ぶ
ここでは、敷き布団用の、快適にお使いいただけるシーツをご紹介します。お使いの敷き布団や、使い勝手の好みに合わせてお選びください。
ワンタッチシーツ、ラップシーツ、フィットシーツ
ベッドのボックスシーツのように、裏にゴムが入って、簡単に装着していただける敷き布団用のワンタッチシーツです。
マチ付きワンタッチシーツ
ムアツふとん、西川エアー、健康マットレス、厚みが8-9cm程度の敷き布団にお使いいただける、マチ付きワンタッチシーツです。
ムアツふとん、西川エアー01に最適 マチ付きワンタッチシーツ シングルサイズ
フラットシーツ
昔ながらの、一枚の布タイプの、シーツです。
敷き布団カバー
敷き布団を、すっぽいり入れてお使いいただく、袋状の敷き布団カバーです。
以上です。
シーツは、種類や名称が多く、適した敷き寝具によっても、呼び名が異なることもあるため、お選びになるのに迷ってしまうこともあるようです。上の記事が、あなたに合ったタイプのシーツをお選びなるのにお役立ていただければ幸いです。
ワンタッチシーツとボックスシーツの違いや、ベッドパッドと敷きパッドの違いと使い方も、寝具選びのご参考になるかと思います。どうぞご覧くださいませ。
ご参考になれば幸いでございます。寝具の疑問、ご不明な点は、どうぞお気軽にお問い合わせくださいませ。今晩も、どうぞぐっすりとお休みいただけますように。
この記事を書いた人
シーツjp店長。上級睡眠健康指導士(認定登録番号 第662号)。
専門分野の、快眠のための寝具の販売、及び、ご相談、ホームファニシング、インテリア販売に、1994年から従事。1923年創業の弊社の店舗にて、対面で23年間、お客さまにぐっすり眠れるための寝具のコンサルティング、ご提案、販売を担当。その経験を活かし、現在は、オンラインにて気持ちよく眠っていただくための、ベッド用寝具の販売、ご提案、ご相談に注力。
前職は、米国の航空会社のマーケティング部アジア統括スーパーバイザー。お客さまが快適で安全な空の旅を楽しんでいただくための仕事に従事。
たずさわるすべての方々とそのご家族が、ぐっすりと気持ち良く眠り、心地良く目覚め、活力いっぱいに、毎日をお幸せにお過ごしいただけるよう、仕事をしています。
ぐっすり気持ちよく眠るための寝具のご相談は、お気軽にお寄せください。