オールシーズン使える掛け布団はありますか? と、掛け布団の購入を検討されている方からお問い合わせを頂戴します。最近は、気温の変化に応じて保温性を調整する、特殊な化学繊維の中わたを使った掛け布団が販売されています。ここでは、1年を通してお使いいただける、オールシーズンタイプの掛け布団と、その使い方と、適している方お伝えします。
目次
オールシーズン使える、最適な掛け布団
保温調節機能に優れた羽毛、や、最新の機能性化繊の中わたが使われても、日本のように四季があり、気温差がある場合、1枚の掛け布団で、オールシーズン快適に安眠するのは、なかなか難しいのが現状です。オールシーズン対応の掛け布団としては、2枚合わせタイプの掛け布団が、最適です。
2枚合わせの掛け布団とは、1枚が肌掛けふとんと呼ばれる、夏用の薄手の掛け布団、もう1枚が、合い掛けふとんと呼ばれる、夏用と冬用の中間の厚みの掛け布団が、2枚セットになっている掛けふとんのことです。羽毛布団の2枚合わせタイプや、化繊わたが使われた、洗える掛けふとんの2枚合わせタイプがあります。
それぞれの掛け布団にスナップボタンが付いており、2枚を重ね合わせて、スナップボタンでとめて、1枚の掛け布団として使ったり、それぞれ単体で使ったりすることができます。組み合わせ方や使い方で、気温の変化に合わせて保温性を調節できるため、とても便利なタイプの掛け布団です。
オールシーズン対応 2枚合わせ掛けふとんの使い方
2枚合わせの掛け布団の具体的な、季節に応じた使い方は、
- 春は、合い掛け布団を1枚で、使う
- 夏は、肌掛けふとんを1枚で、使う
- 秋は、合い掛けふとんを1枚で、使う
- 冬は、2枚を重ね合わせ、スナップボタンでとめて、1枚の掛け布団のようにして使う
といった具合です。
掛けふとんカバーは、布団の厚みや、組み合わせ方で、違うカバーを用意する必要はありません。同じサイズの掛け布団カバーを使っていただけます。
掛けふとんカバーをかける際は、滑り止めの紐をしっかり布団に結束してお使いください。具体的には、掛けふとんの四隅や、辺の中央に、滑り止め用のループが取り付けられていますので、掛けふとんカバーの内側に取り付けられている、滑り止め用の紐をそのループに通して結束してお使いください。薄手の掛け布団でも、布団が、カバーの中で泳いでしまうことなく、お使いいただけます。
冬など、2枚を重ね合わせて使う場合は、それぞれ布団のループに、カバーの紐を一緒に通して、結束してお使いいただくと、2枚の布団がずれずに、お使いいただけます。掛け布団のずれ防止紐の使い方。
2枚合わせ掛けふとんと1枚ものの掛け布団との違いと、おすすめする方
2枚合わせの掛け布団の便利な点をお伝えしてきました。ただ、それぞれの季節に適した1枚ものの掛け布団、肌掛け布団と比べると、やはり、違いがあります。保温性の高さや、夏に涼しく眠れるなどの点では、それぞれの季節専用に作られている布団の方が、優れています。
ここでは、その違いをお伝えします。それぞれの違いを知った上で、オールシーズン掛け布団が、ご自分に適しているのか、それとも、季節に合った掛け布団を選ぶのがいいのか、ご参考になさってくださいませ。
価格の違を考慮した選び方
基本的に、2枚合わせの掛け布団と、季節に合わせて、冬用を1枚、夏用を1枚用意する場合、価格の違いを比べるのは、少し難しいのが現状です。
理由は、寝具、特に掛けふとんの価格帯がとても広い、という点にあります。冬にメインに使う、羽毛布団は、品質の巾が広く、価格帯も安価な商品から高価な商品まであります。そして、夏用の肌掛け布団は、特に保温性が必要なく、涼しく眠ることを目的にしていますので、1万円以下でも快適につかえる商品があります。そのため、一概に、オールシーズンタイプの掛け布団を使う場合と、季節に合わせて使う場合の価格の比較がしにくいのが現状です。
例えば、冬には、保温性が高く品質の優れた羽毛布団を使い、夏は、暑がりなので、1万円程度の肌掛けふとんやタオルケットを使う場合と、オールシーズン対応の2枚合わせの羽毛布団を使う場合を比較してみます。2枚合わせの羽毛布団の品質が、1枚ものの羽毛布団に匹敵しない場合でも、2枚合わせの羽毛布団の方が、高くなることもあります。
オールシーズンタイプを1種購入するか、季節に応じた掛け布団を複数種購入するかを迷われる場合、価格だけを基準にしては、選びきれません。
価格に関係なく、季節に応じた最適寝具を使いたい、どんな寝具が季節に合っているのか、ご自分で選ぶのが面倒、寝具選びは1度で済ませたい、という方は、オールシーズンタイプの2枚合わせの掛け布団をお選びください。快適寝具を、適切に簡単に選びたい、という方は、2枚合わせタイプをご用意されると、間違えはありません。
冷え性など体調や好みに合わせた選び方
冬用の羽毛布団と、2枚合わせを2枚重ねて1枚として使う場合の、大きな違いは、重さです。2枚合わせの掛け布団は、単純に、側生地が2枚分使われていますので、その分、1枚の掛け布団と比べて重くなります。
側生地でそれほど違うのかしら?と疑問に思われる方もいらっしゃるかと思いますが、実際に、同じ品質の羽毛と側生地が使われている、1枚ものの羽毛布団と、2枚合わせの羽毛布団の掛け心地を比べると、2枚合わせのほうが、若干の違いではありますが、重みを感じることは、事実です。
寒がりの方で、冬は、軽くて保温性が高く、掛け心地の良い羽毛布団で眠りたい、という方は、オールシーズン対応の掛け布団より、冬の掛け心地重視で、1枚ものの掛け布団をお選びになることをおすすめします。冷え性の方や、寒がりの方にとって、冬の夜の入眠のつらさは、他の方にはわからないものです。冬にとにかく暖かく眠りたいという場合は、冬用の寝具を、専用にそろえください。
オールシーズン対応の2枚合わせの掛け布団は、特に冷え性でも暑がりでもなく、1年を通して、寝具選びに気を煩わされることなく、快適に眠りたい、という方におすすめします。
以上、オールシーズン対応の掛け布団と、その使い方とおすすめする方をお伝えしました。
オールシーズン対応の2枚合わせの掛け布団があれば、1年を通じて、季節に合わせて快適にお休みいただけます。それぞれの季節に応じた快適寝具を、季節ごとに選ぶ面倒もありません。1度、快適寝具をじっくり選べば、1年通じて快眠していただけます。
冷え性や暑がり、ご予算的に節約策を図りたいという方は、オールシーズン対応より、それぞれの季節に応じた寝具を選ぶ方が、快適に、また、好みな寝具をお使いいただけます。そうでない方には、オールシーズンタイプの2枚合わせの掛け布団をおすすめいたします。
ご参考になれば幸いでございます。寝具の疑問、ご不明な点は、どうぞお気軽にお問い合わせくださいませ。今晩も、どうぞぐっすりとお休みいただけますように。
この記事を書いた人
シーツjp店長。上級睡眠健康指導士(認定登録番号 第662号)。
専門分野の、快眠のための寝具の販売、及び、ご相談、ホームファニシング、インテリア販売に、1994年から従事。1923年創業の弊社の店舗にて、対面で23年間、お客さまにぐっすり眠れるための寝具のコンサルティング、ご提案、販売を担当。その経験を活かし、現在は、オンラインにて気持ちよく眠っていただくための、ベッド用寝具の販売、ご提案、ご相談に注力。
前職は、米国の航空会社のマーケティング部アジア統括スーパーバイザー。お客さまが快適で安全な空の旅を楽しんでいただくための仕事に従事。
たずさわるすべての方々とそのご家族が、ぐっすりと気持ち良く眠り、心地良く目覚め、活力いっぱいに、毎日をお幸せにお過ごしいただけるよう、仕事をしています。
ぐっすり気持ちよく眠るための寝具のご相談は、お気軽にお寄せください。