「フローリングに敷き布団を敷いていたら、敷き布団にカビが発生してしまった」「フローリングに敷き布団、固くて寝心地がよくない」と、お声を頂戴します。和室のない家が多くなり、フローリングに直接敷き布団を敷いて眠る方も増えているようです。ここでは、フローリングに、布団を敷いて、快適に眠る方法をお伝えします。
目次
フローリングに敷き布団を敷いている方のお悩み
フローリングに敷き布団を敷いている方のお悩みは、次の2つが多いようです。
- 敷き布団やフローリングのカビや湿気が気になる
- フローリングが硬くて、腰が痛くなる
フローリングは、畳と異なり、湿気の調湿機能がなく、適度な弾力もありません。寝心地や使い勝手が、畳の上に、敷き布団を敷いて眠る場合と、異なります。
ここからは、フローリングの部屋で、快適に眠るための対処方法を、順にお伝えします。
1.敷き布団やフローリングの、カビや湿気の対策
フローリングに、直接敷き布団を敷いて眠ると、敷き布団の裏や、フローリングの表面に、カビが発生してしまうことがあります。カビが発生しないまでも、フローリングの床が、湿って色が変わったり、表面がよれてきたりといったことがあります。
フローリングに敷き布団で眠る場合の、カビや湿気の対処法は次の通りです。
- 必ず、毎日、布団の上げ下ろしをする
- 布団用除湿シートを使う
- すのこマットを使う
- 布団用薄型マットレスを併用する
1.必ず、毎日、布団の上げ下ろしをする
フローリングに敷き布団を敷く場合、必ず、毎日、布団の上げ下ろしをするようにしましょう。布団の敷きっぱなしは、カビやダニの発生につながり、不衛生で、健康的な眠りができません。また、ダニの発生により、ハウスダストの原因にもなり、アレルギーになってしまうこともあります。
必ず、布団を押し入れやクローゼットに収納するか、布団干しラックに掛けるようにしましょう。
2.布団用除湿シートを使う
フローリングに敷き布団を使う方は、布団用除湿シートを必ず使うようにします。敷き布団や、フローリングにカビが発生するのを防ぐことができます。
除湿シートは、少し固さがありますが、布団と一緒に折りたたむこともできます。朝起きたら、布団と一緒にたたんで、押し入れやクローゼットに収納するか、布団干しラックにかけておきます。
布団用除湿シートを、使うと使わないとでは、効果が全く違います。面倒と思うかもしれませんが、シーツと同じ感覚で、布団の必需品として、準備して、お使いになることを、おすすめいたします。
3.すのこマットを使う
ホームセンターや通信販売で、寝具用すのこマットという商品が販売されています。フローリングの湿気対策として、寝具用すのこマットの上に、布団用除湿シートと敷き布団をのせて、使います。
寝具用すのこマットは、普通のすのこと異なり、敷き布団に合わせた大きさで、くるくると丸めるロールタイプ、二つ折りや四つ折りにたためるタイプがあります。折りたためますので、収納や、取り扱いも簡単です。布団干しラックの代わりにもなる商品もあります。
フローリングに敷き布団をお使いになる方の、湿気対策として、あると便利な商品です。素材、折りたたみのスタイル、収納時の大きさなどを吟味して、あなたにピッタリな商品を選ぶことをおすすめします。
4.布団用薄型マットレスを併用する
敷き布団の下に敷く、薄型で硬質の布団用マットレスもおすすめです。バランスマットレス、三つ折りマットレス、折りたたみマットレスなどとも呼ばれています。ムアツふとんや西川エアーなどの、健康マットレスとは異なり、敷き布団と併用して使うタイプの商品です。
布団用薄型マットレスを、敷き布団の下に敷いて、使います。敷き布団の湿気が床にしみこむのを防ぎ、通気性を良くしますので、敷き布団やカビ対策になります。
布団用薄型マットレスは、あくまでも、敷き布団と併用する、サポート寝具です。直接眠ることは、腰の沈み込み、寝姿勢の悪化の原因になりますので、避けるようにしましょう。
布団用薄型マットレスを使う場合も、寝具用除湿シートを使えば、より効果的に、湿気対策をしていただけます。その場合は、薄型マットレスの下に、布団用除湿シートを敷きましょう。
2.フローリングが硬くて、腰が痛くなる方の対策
フローリングは、畳と違って、弾力がありません。フローリングに敷き布団で眠ると、底付き感があり、腰が痛くなる方もいらっしゃるようです。底付き感とは、敷き寝具に弾力性が足りずに、体が沈み込む途中で床の硬い面に接し、体が圧迫感を感じる状態です。
フローリングに敷き布団を敷く場合の、硬さ対策は次の通りです。
- 布団用薄型マットレスを併用する
- 快眠タイプのマットレスを使う
- 極厚タイプの敷き布団を使う
1.布団用薄型マットレスを併用する
フローリングに敷き布団を敷いていて、腰の痛みが気になる方は、お使いの敷き布団の下に、布団用薄型マットレスを併用するようにしましょう。敷き布団を、2枚敷いてもかまいませんが、布団用薄型マットレスを併用する方が、湿気対策に効果があります。
マットレスと敷き布団の併用で、2枚分の上げ下ろしが必要で、面倒ではありますが、フローリングの底付き感を解消し、湿気対策も同時に可能にする、取り入れやすい対処法です。
2.快眠タイプのマットレスを使う
睡眠の質の向上、健康的な眠りで、元気に過ごしたい方は、フローリングに、快眠タイプのマットレスをお使いになることをおすすめします。具体的な商品名では、西川エアーマットレス、エアウィーヴのFUTONシリーズ、テンピュールのフトンシリーズ、ムアツふとん、ムアツスリープスパ、整圧敷き布団などです。
お伝えした商品は、いずれも、快眠マットレス一枚を敷き、その上に直接眠ります。寝姿勢を正しく整え、体に圧迫をかけずに、質の良い睡眠を楽しむことができます。睡眠の質の向上で、健康で元気でいたい方は、快眠マットレスの検討をおすすめいたします。
快眠タイプのマットレスをフローリングに敷く場合も、寝具用除湿シートは、湿気対策として使うようにしましょう。快眠タイプのマットレスは、通気性の良い素材が使われています。眠っている間の汗などの湿気を、マットレス内に閉じ込めません。何も対策をしないと、湿気のほとんどが、床にしみこんでしまいます。フローリングのカビと湿気対策は、必ずするようにしましょう。
3.極厚タイプの敷き布団を使う
快眠タイプのマットレス以外で、一枚でも底つき感の感じない敷き布団をお探しの方は、極厚タイプの敷き布団も、選択肢の一つです。極厚タイプの敷き布団は、厚みが10cm 程度あります。弾力性に優れたウールわたを、幾層にも重ねることで、フローリングの上でも、底つき感を感じることなく眠れる敷き布団です。
マットレスと敷き布団の2枚敷きは、面倒、でも、快眠タイプのマットレスまでは、予算をかけたくない、という方におすすめです。
気をつけたい点もあります。厚みがあり、弾力性がある敷き布団ですので、湿気が布団の中にこもりやすい、という点です。
毎日の布団の上げ下ろしはもちろんのこと、布団を干すか、布団乾燥機を使うなどして、敷き布団内の湿気を発散させることが大切です。布団の中の湿気は、カビやダニの発生の原因になります。湿気対策は万全にしましょう。
極厚タイプの敷き布団も、寝具用除湿シートは、使うようにしましょう。
フローリングに敷き布団を敷く方に、おすすめのアイテム
フローリングに敷き布団で、快適にお休みいただくために、次のアイテム、お選びください。
床や敷き布団のカビ対策に
- 寝具用除湿シート からっと寝
フローリングに敷き布団を敷いて眠っている方は、寝具用除湿シートをぜひお使いください。床や敷き布団のカビ防止に役立ちます。 - すのこマット
敷き布団を敷きっぱなしになりがちな方は、すのこマットを敷きましょう。床と敷き布団に空間を作ることで、通気を抑止、カビ対策になります。 - 布団干しラック
押し入れやクローゼットにしまえない方、外に布団が干せない方は、布団干しラックを用意しましょう。布団を干す手間も、簡単になります。
床の底つき感対策に
固い床に、敷き布団を敷くと、底つき感で背中が痛く感じることがあります。そのような方は、次のアイテムを、お使いください。
- 布団用マットレス
敷き布団の下に、マットレスを敷くことで、厚みを作り、底つき感を軽減させます。 - 極厚 5層クッション 敷布団
底つき感が気になる方は、厚めの敷き布団を敷くのもよいでしょう。柔らかく体を支えます。
フローリングで、より快適に、よりぐっすり眠りたい方へ
フローリングで、より快適にお休みになりたい方は、敷き布団を、快眠タイプのマットレスに買い替えましょう。
凹凸タイプマットレス
- 西川エアー01マットレス:シングル
軽量で、通気性が良く、快眠タイプ。凹凸タイプなので、体を圧迫せず、正しい寝姿勢でお休みいただけます。質の良い睡眠でお休みになりたい方におすすめです。
- セブンデイズ マットレス:シングル
お手軽価格の凹凸タイプマットレス。体圧分散と通気性の良さを実現。予算に限りがある方におすすめ。
高反発タイプマットレス
- エアウィーヴ スマート
高反発、寝返りを打ちやすく、通気性に優れたマットレス。三つ折りタイプ、1枚で使えるタイプのエアウィーヴです。固めがお好みの方に。
低反発タイプマットレス
- 体を柔らかく支える テンピュール プリマフトン
体の重み、形状に合わせて適度の沈み込むタイプのマットレスです。柔らかな寝心地をお好みの方におすすめです。
以上、
フローリングに敷き布団を敷いて、快適に眠るための、湿気対策と底付き感対策をお伝えしました。和室のない家が増えていく中、フローリングに適した敷き布団や、サポート寝具も、新たな商品として販売され始めています。
寝室環境に適した寝具を選んで、健康的で、豊かで、質の良い睡眠をたのしみ、元気な毎日をお過ごしください。
ご参考になれば幸いでございます。寝具の疑問、ご不明な点は、どうぞお気軽にお問い合わせくださいませ。今晩も、どうぞぐっすりとお休みいただけますように。
この記事を書いた人
シーツjp店長。上級睡眠健康指導士(認定登録番号 第662号)。
専門分野の、快眠のための寝具の販売、及び、ご相談、ホームファニシング、インテリア販売に、1994年から従事。1923年創業の弊社の店舗にて、対面で23年間、お客さまにぐっすり眠れるための寝具のコンサルティング、ご提案、販売を担当。その経験を活かし、現在は、オンラインにて気持ちよく眠っていただくための、ベッド用寝具の販売、ご提案、ご相談に注力。
前職は、米国の航空会社のマーケティング部アジア統括スーパーバイザー。お客さまが快適で安全な空の旅を楽しんでいただくための仕事に従事。
たずさわるすべての方々とそのご家族が、ぐっすりと気持ち良く眠り、心地良く目覚め、活力いっぱいに、毎日をお幸せにお過ごしいただけるよう、仕事をしています。
ぐっすり気持ちよく眠るための寝具のご相談は、お気軽にお寄せください。