公開日:2017.08.02

低反発マットレスと高反発マットレスは、どう違いますか?

低反発マットレスと高反発マットレスは、どう違いますか?

低反発マットレスと高反発マットレスは、どう違いますか?

「低反発マットレスと高反発マットレスは、何がどう違うのですか?」と、お客さまからお問い合わせを頂戴します。具体的な商品名をあげると、低反発素材の寝具の代表は、テンピュールの商品です。高反発素材の寝具の代表は、エアウィーヴの商品です。ここでは、低反発マットレスと高反発マットレスの特徴の違いをお伝えします。あなたに適したマットレス選びにご活用ください。

目次

低反発マットレスと高反発マットレスの違い

低反発マットレスと高反発マットレスの違いは、大きく分けると、次の3つです。

  1. マットレスの固さ、反発性の違い
  2. マットレスの通気性の違い
  3. 、マットレスの重量の違い

それぞれの違いを、順を追って詳しくお伝えします。

1.マットレスの固さ、反発性、の違い

低反発マットレスと、高反発マットレスの大きな違いは、固さと反発性です。

それぞれ、マットレスの上に体を横たわらせたとき、(圧力をかけたとき)、マットレス本体が示す反応、と、寝た方の感じ方が異なります。

  • 低反発マットレスは、反発が少なく、寝た方は、やわらかく感じます。
  • 高反発マットレスは、反発が強く、寝た方は、固く感じます。

睡眠の質を高める、という点において、どちらも、利点があります。ただ、睡眠の質を高める方法、アプローチは異なります。詳しく見ていきましょう。

低反発マットレス

低反発マットレスの特徴

低反発マットレスの特徴

低反発マットレスは、圧力をかけたときに反発が少なく、寝た方は、柔らかさを感じます。

低反発マットレスに寝ると、体の曲線、体の部位の重さに応じて、マットレスに体が適度に沈み込みます。この現象によって、睡眠時、重い部分、例えば、腰、だけに、圧力による負担がかかることがなくなります。圧力が、体全体に、分散されます。体圧が分散される、というわれる現象です。体圧が分散されることで、体への負担が減少し、睡眠の質を高める、という流れです。

低反発マットレスは、横向きに眠る方にも適しています。

横向きに眠る方の場合、腰の部分と肩の部分が出っ張ります。普通の敷き布団に横向きに眠ると、腰と肩に負担がかかります。低反発マットレスに、横向きに眠ると、腰や肩は、曲線と重みに合わせて、マットレスが適度に沈み込みます。腰と肩にかかる圧迫が軽減され、負担がかからず、楽にお休みいただけます。

寝姿勢や、体形に合わせて、マットレスが適度な沈み込み、体を支え、寝ている間の体への負担を軽減させることができるのが、低反発マットレスの特徴です。

高反発マットレス

高反発マットレスの特徴

高反発マットレスの特徴

一方、 高反発マットレスは、圧力をかけたときの反発が強く、固さを感じ、体は沈みこみません。これにより、マットレスの上で、体が動きやすく、寝返りがうちやすい構造になっています。

高反発マットレスは、寝返りが必要なときに、楽に寝返りができることを可能します。寝返りをすることで、血流やリンパの流れをスムーズにさせ、体への圧迫も減少させ、睡眠の質を高める、という流れになります。

マットレスの構造の違いと、寝返りに対する考え方の違い

ここで、興味深いのは、寝返りに対する考え方が全く違うことです。

低反発マットレスは、睡眠時の体重による体への圧迫や負担を軽減させることで、寝返りの回数を少しでも減らし、内臓への負担を少なくし、安眠に導きます。低反発マットレスは、体が沈みこみ、柔らかいため、寝返りは打ちにくい構造になっています。ただ、低反発マットレスは、体圧を分散させることで、寝返りの必要性を、少なくしているのです。

高反発マットレスは、その固さゆえ、睡眠時には、背中の血流やリンパの流れは圧迫されています。ただし、その固さにより、体が沈みこまず、寝返りがうちやすい構造になっています。頻繁な寝返りを可能にし、血流やリンパの流れの妨げを解消させるのです。

低反発マットレスと、高反発マットレスは、睡眠の質を良くするために、用いられている手法が、正反対と言ってもよいでしょう。

良質な睡眠に必要な、血流とリンパの流れをスムーズにさせるという点において、

  • 寝ている間も、血流とリンパの流れをできるだけスムーズにし、寝返りの回数を減らし、体への負担を軽減させているのが低反発マットレス
  • 体が圧迫されることで生じる、血流とリンパの流れの妨げを解消させるために、寝返りをしやすくしているのが高反発マットレス

という特徴になります。

2.マットレスの通気性の違い

低反発マットレスと高反発マットレスの、2つ目の違いは、通気性です。

低反発マットレスは、粘着性のポリウレタンフォームが使われています。この素材は、通気性に優れているとは、あまりいえません。通気に優れていないマットレスの上に眠りますので、湿気、温度の高さが、睡眠に影響する場合もあります。適切な湿気対策が必要になります。

一方、高反発マットレスは、極細の繊維樹脂が編まれたような構造になっています。通気性に大変優れています。湿気、温度の変化による睡眠の質への影響は、ほぼ心配ないでしょう。ご家庭で、水洗いができます。

日本は、湿気が多く、寝具の湿気対策は、寝具選びの重要な項目です。

ご自身の寝室の状況や、汗かき、そうでない、などの点も踏まえ、ご自身に適したマットレスをお選びになるのがよいでしょう。

3.マットレスの重量の違い

低反発マットレスと高反発マットレスは、その素材の違いから、重量が異なります。

低反発マットレスは、重く、高反発マットレスは、軽いのが特徴です。

重さによって、シーツの交換や、マットレスのお手入れなどの、しやすさ、が異なります。お手入れのしやすさを、マットレス選びの重要な点に入れたい方は、重さの違いも、知っておきましょう。

次の項目で、低反発マットレス高反発マットレスの特徴を表にまとめました。ご自身の観点からの、メリット、デメリットが、わかっていただけるでしょう。ご自身に適したマットレス選びに、お役立てください。

低反発マットレスと高反発マットレスの特徴比較表

低反発マットレス高反発マットレス
体への圧迫 負担圧迫の負担が少ない圧迫の負担がある
寝返りのしやすさうちにくいうちやすい
寝返りの必要性必要性が少ない必要
通気性優れてはいない優れている
湿気と温度の不快さ不快さを感じる場合がある心配ない
重さ重い軽い

(低反発マットレスも、高反発マットレスも、種類がさまざまあり、品質により、上記の特徴が当てはまらない場合もあることもあります。商品の品質を吟味することはとても大切ですので、その点はご留意くださいませ。)

ご自身の睡眠環境や、どんな寝心地が好みかを、それぞれのマットレスの特徴と比べながらお選びになってください。

また、お求めの際は、実際に、大手デパートさまや東急ハンズさまの寝具売り場で、横になって寝心地を試してお選びになることをおすすめいたします。

実際に寝てみると、寝心地が、それぞれ異なるからです。私個人的にも、テンピュールマットレスとエアウィーヴを、使った経緯があります。それぞれの寝心地がまったく異なり、体への負担も異なることを実感しました。

私個人は、毎日の快眠のために、低反発でも高反発でもなく、凹凸タイプのマットレス、ムアツふとん、をベッドの上にのせて寝ています。

睡眠の質を大きく左右するのが、マットレスです。じっくり、あなたにぴったり合うものをお選びいただければ幸いです。


ご参考になれば幸いでございます。寝具の疑問、ご不明な点は、どうぞお気軽にお問い合わせくださいませ。今晩も、どうぞぐっすりとお休みいただけますように。

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