寝具を見直したい。でもどの寝具から替えたらよいの?

「寝具を見直したいのですが、どの寝具を、どう替えればよいのかしら?」と、お客さまからお問い合わせを頂戴します。具体的な眠りの悩みがあるのではなく、ぐっすり眠りたい、健康のために良い寝具を使ってみたい、でも、何をどう替えたらよいのか、迷われている方です。ここでは、眠りを改善するための、寝具を見直す順番を、お伝えします。

寝具を見直したい。でもどの寝具から替えたらよいの?

寝具を見直したい。でもどの寝具から替えたらよいの?

目次

どの寝具から見直すのがよいか

寝具の見直しといっても、「健康的な睡眠を第一に考え、安眠できる寝具に替えたい」という方もいらっしゃれば、「手軽に、あまりお金をかけずに、眠れる寝具に替えてみたい」という方もいらっしゃるでしょう。

また、すべての寝具を一度に買い替えたい方もいらっしゃれば、順番に、見直していきたい方もいらっしゃるでしょう。

ここでは、どの寝具から見直すのがよいのかを、2パターン、お伝えします。あなたの状況に合わせて、参考になさってください。

  • 1つ目は、健康的な睡眠を重視したい方向け、見直す寝具の順番
  • 2つ目は、手軽に眠りを見直してみたい方向け、見直す寝具の順番

です。

1.健康的な睡眠を重視したい方向け、見直す寝具の順番

健康的な眠りを、第一に考える場合、次の順番に、寝具を見直していきましょう。リストは、睡眠の質に大きく影響がある寝具の順番に並んでいます。

健康的な睡眠を重視したい方向け、見直す寝具の順番のリスト

  1. 敷き寝具、マットレスや敷き布団
  2. 掛け布団
  3. シーツやカバー

順番に、解説していきます。

1.敷き寝具、マットレスや敷き布団

マットレスや敷き布団は、健康的な眠りのために、一番大切な寝具です。健康的な眠りのための寝具の見直しでは、まず、敷き寝具を替えること、をおすすめします。

敷き寝具が、健康的な眠りに影響することは、多くの方がすでに体感しているかもしれません。例えば、寝心地の悪いベッドで寝た時の、体の痛さや、不眠感、経験されたことはありませんか?

敷き寝具の良し悪しで、寝心地が異なり、睡眠の質にも、影響を及ぼします。

睡眠研究の専門家も、その事実を、伝えてくれていますのでご紹介します。

睡眠の研究者で医学博士の堀忠雄氏は、著書「快適睡眠のすすめ」で、マットレスの性能が寝返りや寝姿勢に影響を及ぼし、さらに、ノンレム睡眠の中でも、最も深い眠り、余波睡眠の発生や長さに影響を与える、と伝えています。

おしりの落込まないマットレスでは、はじめの一時間から一時間半はほとんど動いていない。余波睡眠でぐっすり眠っているのがわかる。
中略
うすいふとんでは、中略 睡眠前半で寝返りが多く、本来なら余波睡眠が出て安定した睡眠姿勢が保たれているはずの時期がそうなってはいない。深い眠りが妨げられているのがわかる。

(堀 2000,218)

著書では、実験結果のグラフと共に、詳しく、わかりやすく、伝えてくれています。睡眠に関心のある方は、ぜひ読んでみてください。

では、実際に、敷き寝具は、どのように見直せばよいのか、をお伝えします。

敷き寝具の見直し方

健康的な睡眠をするためには、次の条件に合った敷き寝具を選ぶようにします。

  1. 正しい寝姿勢で眠れる
  2. 睡眠時の体重が、上手に分散されて、体が圧迫されない
  3. 血流やリンパの流れを妨げない
  4. 寝具内の温度と湿度が適切である
  5. 清潔である

健康マットレス、快眠マットレスとして販売されている、信頼できる商品は、上記の条件にこだわって製造されています。睡眠の質を第一に考える場合、ぜひ、健康快眠マットレスを検討することをおすすめします。

各メーカーから、さまざまな商品が販売されています。具体的な商品名の例は、健康マットレスの先駆けで愛用者の多い、ムアツふとん、ムアツスリープスパや、高反発マットレスのエアーウィーヴ、低反発マットレスのテンピュールマットレスなどです。

詳しい選び方は、「店舗でマットレスを買う前に、確認しておくチェックポイント」をご覧ください。マットレス選びの参考にしていただけます。

健康マットレスまでは、ご予算が取れないという方の、敷き寝具の選び方は、「敷き布団の種類とお好みによる選び方」をご覧ください。お好み別に、詳しくご紹介しています。

2.枕

睡眠の質を重視したい方に、次に見直すことをおすすめする寝具は、枕です。枕の高さによって、寝ているときの姿勢が変わり、眠りの深さにも関係するからです。

体に負担をかけずに、健康的な眠りのためには、ご自身に合った高さの枕を選びます。

枕によって、肩や首筋が痛い、という経験をした方もいらっしゃるかもしれません。枕は、首や肩の痛みやコリに影響を与えるだけでなく、睡眠の質にも、直接影響を与えます。

前出の医学博士の堀忠雄氏は、

枕の高さによって、睡眠の質は大きく左右される。枕の高さ三センチ、六センチ、九センチとして、それに頭をのせて眠ったときの周波数分析をした結果がある。それによると、高さ六~九センチのときにゆったりとした周波数の低い脳波(θ波:四~八ヘルツ)がでてくる。三センチの枕では、ゆったりしたθ帯域の活動が抑えられて、α帯域(八~十三ヘルツ)の活動のみになってしまう。枕があまり薄すぎてはいけないことがわかる。

(堀 2000,220)

と伝えています。

ここで、α波とは、目が覚めていてリラックスした状態で出る脳波、θ波は、眠りに入り始めたときに出る脳波です。

上記では、適した高さの枕で眠ることで、睡眠に入りやすく、深い眠りの状態にもなりやすい傾向があると伝えてくれているのです。

枕の見直し方

健康的な睡眠をするために、枕は、次の点に注意して選びましょう。

  1. 正しい寝姿勢になる高さの枕を選ぶ
  2. 枕の高さは、使っているマットレスや敷き寝具に寝て、ご自身で微調整する
  3. 好みの固さの枕を選ぶ
  4. 清潔である

枕の高さは、ご自身の首と背中、後頭部のくぼみに合うような高さを選びことが大切です。

オーダー枕を作っても、家で眠ると、高さが合わないこともあります。枕の適切な高さは、お使いの敷き寝具の固さによって変わってしまいます。ご自宅で微調整をして使うようにしましょう。

をご覧ください。あなたに合った枕選びの参考になります。

3.掛け布団

次に見直すのが、掛け布団です。掛け布団の選び方は、シンプルです。

掛け布団は、次の点に注意して、選びます。

  • 呼吸や内臓に負担がかからないような、軽い掛け心地の掛け布団を選ぶ
  • 睡眠中の体の温度が適切になるような、保温性のある掛け布団を選ぶ
  • 湿気対策が楽にできる、掛け布団を選ぶ
  • ホコリが立たない掛け布団を選ぶ

 
上記の条件にかなう掛け布団は、羽毛布団かホコリのでない衛生タイプの掛け布団です。

詳しい選び方は、「掛け布団の種類と選び方」でご紹介しています。どうぞご覧ください。

4.シーツやカバー

シーツや掛け布団カバー、ピロケースも、安眠をするための大切な寝具です。吸湿性の良さや製品の仕様といった、機能面だけでなく、安眠につながる肌触りや色のシーツやカバーを選ぶようにします。

肌触りの違いで、心地よさが変わることは、あなたも体験からわかることではないでしょうか。たとえば、肌触りの悪いシャツを着てしまうと、一日気分が悪い、肌触りのよい肌着やシャツを着ると、気持ちが安らぐ、などといった経験です。

生地の肌触りと、心地よさは、実際に、関連性があるという研究結果の発表があります。

繊維製品の風合いと、肌ストレスの関係について、書かれた論文の一部をご紹介します。肌触りの異なる生地に触れることによる、脳波の違いを測定した実験結果を記した文章です。

質感の良い布地と悪い布地に触れた際のゆらぎを測定し、質感の良い生地を触っているときのほうが脳波のゆらぎが大きいことを報告している。

(上條 2011,92-99) 

上記の、ゆらぎが大きいとは、脳波の振幅の頻度が少ない状態です。ゆらぎと快適度のつながりは、まだ、解明されていないことが多い分野ではあります。しかしながら、生地の肌触りによって、心地よさの感じ方に違いがあり、質感の良い生地のほうが、優位であるということは、データが示している事実です。

シーツやカバーの見直し方

心地よい睡眠のために、シーツやカバーを見直す際の、ポイントです。

  • 汗の吸水性がしっかりある生地のシーツやカバーを選ぶ
  • 洗濯しやすく、耐久性のある生地のシーツやカバーを選ぶ
  • 好みの肌触りで、リラックスをしやすいシーツやカバーを選ぶ
  • 安眠できる色のシーツやカバーを選ぶ
  • 洗濯しやすく、耐久性のある生地のシーツやカバーを選ぶ

シーツやカバーは、他の寝具に比べて、場所もとらず、手に入れやすい価格帯です。気に留めていない方もいらっしゃるかもしれませんが、マットレス、枕、掛け布団を、快眠タイプに変えたときは、シーツやカバーも、一緒に、見直すことをおすすめします。

をご覧ください。

2.手軽に眠りを見直してみたい方向け、見直す寝具の順番

ここからは、手軽に、眠りを見直してみたい方が寝具を見直す際の、順番をお伝えします。

眠りを見直すために、手軽に変えられる寝具順リスト

  1. シーツやカバー
  2. 敷き寝具、マットレスや敷き布団
  3. 掛け布団

上記が、手軽さ、つまり、価格も手に入れやすく、買い換えしやすい寝具の順番になります。

それぞれの選び方は、上の1.健康的な睡眠を重視したい方向け、見直す寝具の順番で、お伝えした通りです。リストにリンクをつけましたので、項目ごとに、1の中でお伝えした内容をご参考になさってください。

以上、

寝具を見直したい方に、どの順番で、寝具を見直したらよいのか、をお伝えしました。睡眠の大切さについて、メディアで多く目にするようになり、なんとなく、布団を替えたいと思う方も増えているでしょう。迷ったら、お近くの寝具店や、寝具のプロに、是非お気軽にお尋ねください。情報に惑わされず、ベストな寝具で、快眠をしていただけるでしょう。


文献
堀忠雄,2000.『快適睡眠のすすめ』.岩波新書
上條正義,2011. 『感性計測による手触り・肌触り評価方法の検討』日本化粧品技術社会誌45(2)


ご参考になれば幸いでございます。寝具の疑問、ご不明な点は、どうぞお気軽にお問い合わせくださいませ。今晩も、どうぞぐっすりとお休みいただけますように。

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