3~4月になると、冬用の寝具が暑く感じはじめます。羽毛布団はまだ使う時期ですが、ボアなどのあったか寝具は、片付ける季節になります。ここでは、春先に片付ける寝具、そのしまい方、そして、春に使いたい寝具をお伝えします。冬から春の寝具の衣替えにお役立てください。
目次
春先に片付ける、冬用あったか寝具
3月の寝具の衣替えでは、ボア素材のあったか寝具や、保温性を高めるために使った寝具を片付けます。具体的には、次の寝具です。
- あったかボアの敷きパッド
- あったかボアシーツ
- 肩当て
- ボアのあったかパジャマ
- 毛布
冬用あったか寝具のしまい方
ここから、冬用あったか寝具のしまい方を、上記のリストに沿ってお伝えします。
1.あったかボアの敷きパッド、のしまい方
あったかボアの敷きパッド、のしまい方をお伝えします。
あったかボアの敷きパッドには、洗えるタイプと洗えないタイプがあります。洗えるタイプ、洗えないタイプのしまい方を順に追ってお伝えします。
まず、洗えるタイプか、洗えないタイプかを確認する
まずは、商品の洗濯タグで、ご家庭で洗濯可能か確認しましょう。
確認ができない場合、ボアが短めで、わたが薄く入っている敷きパッドは、ご家庭で洗えるタイプが多いです。
洗えるタイプのあったか敷きパッドのしまい方
- 洗えるタイプのあったか敷きパッドは、天気の良い、乾燥した日を選んで、洗濯をします。
- 洗濯後、天日に干すか、部屋干しをして、完全に湿気を発散させます。乾燥機は使用できません。日にちをまたいででも、パッドの中わたの湿気をすべて、乾燥させるまで、干しましょう
- 湿気が完全にとれたら、収納します。
湿気を完全に発散していないと、カビや匂いの原因になります。注意しましょう。 - 圧縮袋に入れると、コンパクトに収納していただけます。
- 11月頃までは、使いません。収納スペースに限りがある場合は、収納場所の、奥の方や、高い場所、に収納するのがよいでしょう。
洗えないタイプのあったか敷きパッドのしまい方
ミンクタッチのアクリルボア敷きパッドなどの、厚くわたが入り、起毛部分が長めのタイプは、ご家庭での洗濯ができないものが多いです。
- ドライクリーニングに出すか、陰干しをして、湿気をしっかりと発散させてからしまいます。
- ドライクリーニングを利用しない場合は、ボアの部分を、硬く絞った濡れたタオルで表面を拭き取ります。陰干しをして、湿気を十分に乾燥させます。
- 完全に乾燥したら、圧縮袋に入れるなどして、収納します。湿気が少しでも残ったまま、圧縮袋に入れると、カビや匂いの原因になります。湿気は完全に発散させましょう。
- 約8か月程度、使いません。押入れやクローゼットの奥にしまいましょう。
2.あったかボアシーツ、のしまい方
生地の表面が起毛している、あったかボアシーツ、あったかボアボックスシーツのしまい方です。
- 洗濯をして、完全に乾燥させてから収納します。
- ボアシーツは、かさばります。圧縮袋に入れて、コンパクトにしてから、収納しましょう。
- 圧縮袋を利用する際は、とくに、湿気に注意しましょう。完全に、乾燥をしてから収納することが大切です。湿気が残ったまま収納すると、カビや匂いの原因になってしまいます。
肩当て、のしまい方
羽毛の肩当てや、毛布素材の肩当ては、3月の寝具の衣替えでしまいましょう。
- ご家庭で洗濯できる商品がほとんどです。洗濯後、完全に乾燥させてから収納します。
- 羽毛の肩当ては、軽量のため、洗濯機で洗うと、洗濯層の中で浮いてしまい、上手く洗濯ができない場合があります。洗濯層に沈みこませるようにしながら、洗濯するか、手で押し洗いをします。
- 洗濯機で洗濯、脱水の後、まだ、洗剤が付着している場合があります。肩当てが、洗濯層で浮いてしまって、きちんと洗濯ができていない状態です。その場合は、手洗いをするようにしましょう。きちんと汚れや、洗剤を洗い流すことができます。
3.あったかボアのパジャマ、のしまい方
ボアのあったかパジャマは、3月になると、急に暑く感じる寝具の代表です。
- 洗濯後、しっかりと乾燥させてから、収納します。
- 11月頃まで使いません。肩当てや、冬用羽毛ソックスなどと一緒に、圧縮袋に収納することをおすすめします。収納スペースが少なくすみます。
4.毛布、のしまい方
3月の衣替えで片付けたい毛布は、羽毛布団と併用して使った毛布です。
綿のわたの掛け布団や、洗えるポリエステルの掛け布団をお使いの方で、まだ、肌寒いと感じる方は、片付けなくてもよいでしょう。4月に入ってから、片づけるのがよいかもしれません。
- 洗える毛布:ニューマイヤー毛布、ポリエステル毛布、マイクロファイバー毛布などの、薄い毛布は、ご家庭で洗濯できます。洗濯をして、しっかりと乾燥させてから、圧縮袋などに入れてしまいます。
- 洗えない毛布:ウール毛布、マイヤー毛布などの、2枚合わせの毛布は、ご家庭での洗濯はできません。ドライクリーニングサービスを利用しましょう。ドライクリーニングを利用しない方は、毛布の表面を、硬く絞ったタオルで拭き、しっかりと乾燥させてから、圧縮袋などに入れて収納します。
- 収納前には、毛布をしっかり乾燥させるようにしましょう。湿気が残ったまま圧縮袋に入れると、カビや匂いの原因になります。
- ウール毛布、カシミヤ毛布、シルク毛布は、防虫剤を入れて収納するのが良いでしょう。
毛布は、乾燥に時間がかかります。収納前には、しっかりと、乾燥をさせることが大切です。日にちをまたいででも、しっかりと乾燥させてから収納しましょう。
春に快適に眠るための寝具
春に、快適に眠るための寝具選びのポイントは、適度な保温性、と、肌触りのよさです。
掛け布団だけでは、少し肌寒い、と感じる場合は、綿毛布やガーゼケットを利用して、保温性を調節します。
春におすすめの寝具は、次の通りです。
- 肌触りのよい綿のシーツ
- やわらかなタオルやシンカーパイルのシーツ
- 綿毛布
- ガーゼケット
- ガーゼの掛け布団カバーや毛布カバー
肌触りのよい綿のシーツ
春は、肌触りがよく、綿の心地よさを楽しめるシーツを選びましょう。
お布団の方は、ワンタッチシーツ(ラップシーツ)、ベッドの方は、ボックスシーツをお選びになると、シーツの装着が簡単です。素材や色の種類も豊富です。
肌触りのよい綿のシーツの素材は、
- インド超長綿のシーツ
- エジプト超長綿のシーツ
- スーピマ超長綿のシーツ
- 平織綿のシーツ
などです。
上質なシーツは、手足や頬、素肌が触れるだけで癒される、極上の素材感を楽しんでいただけます。さらに、吸湿性にも優れていますので、汗を吸収します。春の肌寒い夜でも、汗で体を冷やすことなくお休みいただけます。
- 肌触りのよい綿のシーツのおすすめ:スーピマコットンボックスシーツ
やわらかいタオルやシンカーパイルのシーツ
「綿のシーツだと、まだ肌寒く感じてしまう」という方は、やわらかなタオルや、シンカーパイルのシーツがおすすめです。適度な保温性で、春の肌寒い夜も、心地よくお休みいただけます。
お布団の方は、フラットタイプのタオルシーツや、シンカーパイルのラップシーツがおすすめです。
ベッドをお使いの方は、やわらかタオルの、シンカーパイルのボックスシーツが、心地よくお使いいただけます。
ベッド用のタオルのフラットシーツは、日本ではほぼ販売されていません。タオル地のシーツがお好みの方は、ボックスタイプを選ぶようにしましょう。
- やわらかいタオルのシーツのおすすめ:シンカーパイルボックスシーツ
綿毛布
3月は、羽毛布団1枚だけでも、十分保温性があり、適切な保温性で、快適にお休みいただけます。
ただ、冷え症や寒がりなどで、毛布を使いたいといという方もいらっしゃるでしょう。その場合は、綿毛布がおすすめです。綿毛布とは、起毛の部分が、綿100%の毛布です。羽毛布団と一緒に使う際も、羽毛布団の内側に入れてお使いいただけます。
肌触りも良く、静電気も発生せず、吸湿性もあり、肌に直接かけてお使いいただけ、春にとても掛け心地の良い毛布です。
- 綿毛布のおすすめ:心地よい保温性の綿毛布
ガーゼケット
「綿毛布ほど保温性は必要ないが、羽毛布団一枚では、肌寒い」とお感じの方は、ガーゼケットがおすすめです。
ガーゼは、空気を多く含みます。羽毛布団の内側に入れてお使いになると、ふんわりと、やさしい保温性で心地よくお休みいただけます。とても軽いので、お子さまや、ご年配の方には、特におすすめです。
- ガーゼケットのおすすめ:今治のふんわり柔らかガーゼケット
ガーゼの掛け布団カバーや毛布カバー
「綿のカバーでは、まだ肌寒く感じてしまう」という方は、ガーゼの掛け布団カバーがおすすめです。ひんやり感がなく、ふんわりとした肌触りで、空気を含むことで、やわらかな保温性で、体を温めます。洗濯後の乾きも早いので、お手入れもとても簡単です。
羽毛布団以外のお布団をお使いの方は、3月ごろは、毛布がまだ必要な方も多くいらっしゃいます。ただ、毛布を直接掛けると、暑さが気になることもあるでしょう。
春に毛布をお使いの方は、毛布に、ガーゼの毛布カバーをかけてお使いになることをおすすめします。ガーゼの毛布カバーをかけることで、起毛の部分が身体に触れません。適度な保温性で、毛布を快適にお使いいただけます。
毛布カバーの内側には、掛けふとんカバーに付いている、ずれ防止の紐は、付いていません。毛布がカバーの中でずれてしまう際は、安全ピンなどを使って、毛布と毛布カバーを止めてお使いいただくとずれることなくお使いいただけます。
- ガーゼの掛布団カバーのおすすめ:ふんわり軽い綿ローンガーゼ掛布団カバー
冬のあったか寝具を収納する便利アイテム
ボリュームのある、ボアシーツや、あったか敷パッド、毛布などは、圧縮袋で保管すると、便利です。ダニ除け、防虫加工の圧縮袋が安心です。どうぞご利用ください。
(ご注意:羽毛布団や、羽毛を使用した寝具は、圧縮袋には、ぜったいに、収納しないでください。羽毛が壊れてしまいます。復元が正常に行われません。)
ダニ除け・防虫加工 ふとん圧縮袋
以上、冬から春の寝具の衣替えをお伝えしました。
冬の寝具のしまい方のコツは、収納前に、清潔に洗濯をして、湿気を完全に発散させてからしまうことです。
羽毛が使われていない寝具は、圧縮袋を使ってコンパクトしましょう。押し入れや、クローゼットの邪魔にならない場所に収納すると、押入れを有効活用いただけます。
春は、冬の疲れや季節の変わり目で、眠気が高まる季節でもあります。肌触りのよい寝具や、やさしい保温性のある寝具で、心地よい眠りをお楽しみください。
ご参考になれば幸いでございます。寝具の疑問、ご不明な点は、どうぞお気軽にお問い合わせくださいませ。今晩も、どうぞぐっすりとお休みいただけますように。
この記事を書いた人
シーツjp店長。上級睡眠健康指導士(認定登録番号 第662号)。
専門分野の、快眠のための寝具の販売、及び、ご相談、ホームファニシング、インテリア販売に、1994年から従事。1923年創業の弊社の店舗にて、対面で23年間、お客さまにぐっすり眠れるための寝具のコンサルティング、ご提案、販売を担当。その経験を活かし、現在は、オンラインにて気持ちよく眠っていただくための、ベッド用寝具の販売、ご提案、ご相談に注力。
前職は、米国の航空会社のマーケティング部アジア統括スーパーバイザー。お客さまが快適で安全な空の旅を楽しんでいただくための仕事に従事。
たずさわるすべての方々とそのご家族が、ぐっすりと気持ち良く眠り、心地良く目覚め、活力いっぱいに、毎日をお幸せにお過ごしいただけるよう、仕事をしています。
ぐっすり気持ちよく眠るための寝具のご相談は、お気軽にお寄せください。