冬のあったか寝具や、夏のひんやり寝具、季節ごとの、お手入れと収納、準備、は、想像以上に、手間がかかるものですよね。できれば、ベストなタイミングで、効率的に済ませたいものです。ここでは、寝具のお手入れと準備のタイミングを、年間カレンダーでお伝えします。家事の年間スケジュールや家事カレンダーに、組み込んでお使いください。季節に適した、清潔な寝具で、ご家族皆さまが、心地よい眠りを楽しんでいただければ幸いです。
目次
- 月別の寝具のお手入れと準備
- 5月にしたい寝具のお手入れと準備
- 6月にしたい寝具のお手入れと準備
- 7月にしたい寝具のお手入れと準備
- 8月にしたい寝具のお手入れと準備
- 9月にしたい寝具のお手入れと準備
- 10月にしたい寝具のお手入れと準備
- 11月にしたい寝具のお手入れと準備
- 12月にしたい寝具のお手入れと準備
- 1月にしたい寝具のお手入れと準備
- 2月にしたい寝具のお手入れと準備
- 3月にしたい寝具のお手入れと準備
- 4月にしたい寝具のお手入れと準備
月別の寝具のお手入れと準備
寝具のお手入れは、
- 毎日すること
- 毎週すること
- 1年に一度か二度すればよいお手入れ
があります。
ここでは、1年に一度か二度すればよい寝具のお手入れ、と、季節に合わせて準備する寝具を、月別に、お伝えします。家事の年間スケジュールに組み込んでしまえば、気楽に、効率よく、ご自身やご家族の快適寝具をご用意いただけます。
5月にしたい寝具のお手入れと準備
カラッとした陽気の5月。梅雨に、羽毛布団を使わない方は、5月中に羽毛布団のお手入れをして、収納をしましょう。陰干しして、湿気を発散して、収納するのに、最適なタイミングです。
羽毛布団のお手入れと収納
5月、羽毛布団では、暑すぎる、と感じはじめる方は、羽毛布団のお手入れをして、片付けをします。羽毛布団を、部屋の中で陰干しをして、しっかりと布団の中の湿気を発散させましょう。
放湿をさせたら、羽毛布団収納袋に入れて、収納します。秋まで使いませんので、クローゼットや押し入れの奥にしまいましょう。収納の際は、絶対に、圧縮袋は使わないでください。
梅雨の前に、湿気対策寝具の準備をする
梅雨の前に、湿気対策用の寝具を準備しておきましょう。具体的には
- 寝具用の除湿シート
- 汗取りパッド
- ハニカムパッド
などです。
冬の間、使わずにしまっていた方は、押し入れやクローゼットから出します。収納中に、湿気が帯びていたり、臭いが付着していたり、といったことがあります。天気が良く乾燥した日に、陰干しをしてから、使いましょう。
6月にしたい寝具のお手入れと準備
6月の寝具のお手入れは、湿気対策に注力します。洗える寝具をお使いの方も、乾きにくい季節ですので、梅雨は、洗濯をしないほうが賢明です。洗った後、乾ききらず、寝具の中に湿気が残り、カビやダニの原因になることがあるからです。
寝具の湿気対策を万全にする
6月、梅雨の時期は、寝具に湿気がこもってしまいます。湿気を帯びた寝具は、ダニやカビの原因になってしまいます。布団の方も、ベッドの方も、寝具用の湿気とりシート(除湿シート)を使いましょう。敷き布団や、ベッドパッドの湿気対策として、手軽で、効果があり、最適です。
体温の高い男性は、汗も多くなる季節です。吸湿性の高い、敷きパッドの準備を始めておきましょう。セミダブル、ダブルサイズの敷きパッドは、商品数が少ないため、すぐに売り切れてしまいます。夏前に、準備をすることをおすすめします。
昨年までお使いの、さらっとした敷きパッドをお持ちの方は、梅雨の時期から使い始めまると、快適です。
羽毛布団のクリーニングやリフォーム
冬の間、羽毛布団が暖かくなかった、など、保温性や掛け心地に問題を感じた方は、羽毛布団のクリーニングやリフォームを検討しましょう。6~7月は、寝具専門店で、羽毛布団のクリーニングやリフォームのキャンペーンを行う時期でもあります。
羽毛布団を使わない時期に、羽毛布団のメインテナンスをしてしまいましょう。
7月にしたい寝具のお手入れと準備
7月は、暑さ対策の、夏用の寝具に取り替えます。
夏用寝具に衣替えをする
寝具を、暑さ対策の、夏用寝具に衣替えをします。しまう寝具は、洗濯ができるものは洗濯をして、できないものは、陰干しをして、湿気を十分に発散させてから収納します。
羽毛が使われていない、寝具は、圧縮袋を使ってコンパクトに収納しましょう。羽毛が使われている寝具は、絶対に圧縮袋は使わないでください。復元ができなくなり、その寝具の寿命が短くなります。
涼しく眠るための、夏に最適な寝具を準備します。収納してあった夏用寝具をお使いの方は、収納中に湿気や匂いが気になることがあります。使う前に陰干しや、洗濯をして、清潔な状態にして、使うようにしましょう。
夏に最適な寝具のリストは次の通りです。
掛け寝具
寝室の空調や温度に合わせて、夏用の掛け寝具を選びましょう。次の掛け寝具がおすすめです。
シーツやカバー
さらっとして、吸湿性もあり、見た目も涼しさを感じる色の、シーツやカバーに変えてみましょう。夏に快適に眠るためにおすすめのシーツやカバーの素材は、次の通りです。
- 麻素材のシーツやカバー
- 吸湿性の高い、パイル、タオル素材のシーツ
- さらっとした肌触りの、綿平織りのシーツやカバー
- 上質で、高密度のサテン織のひんやり感のあるシーツやカバー
- 冷却素材、ひんやり感のある特殊化学繊維の夏用シーツやカバー
暑さ対策の敷きパッド
夏用シーツだけでは、暑さ対策が万全と感じない方は、夏用に敷きパッドをお使いになると、より、快適にお休みいただけます。
毎年、敷きパッドに使用されている、化学繊維素材の機能が、向上しています。それに伴い、ひんやり感や湿気対策、使用感が良くなった敷きパッドが販売されています。暑さで睡眠不足が気になる方は、機能性重視で、敷きパッドを選ぶのがおすすめです。
8月にしたい寝具のお手入れと準備
8月の寝具のお手入れは、汗対策です。洗濯をこまめにして、清潔な寝具を使いましょう。
夏用寝具は、7月から使い始めている方が多いでしょう。8月は、洗濯をこまめにするようにします。シーツとピロケースは、最低でも、週に一度は洗濯をします。汗の気になる方は、3~4日に一度、シーツやピロケースを、交換しましょう。快適度が全く異なります。
寝具の汗対策
敷き布団や、肌掛け布団、ダウンケット、タオルケットなど、夏の寝具は、朝起きると、汗で湿気を帯びていることがあります。毎朝、サーキュレーターを使用するなどして、湿気をできるだけ、発散させるようにしましょう。
9月にしたい寝具のお手入れと準備
9月は、まだ、暑さが残ります。夏用寝具を引き続き使い方も多いでしょう。ただ、9月は、雨や曇りの日が増え、湿気が気になる時期です。寝ている間の汗が、寝具にこもりがちになります。湿気対策を十分にするようにしましょう。
夏用敷きパッドの湿気対策をする
9月は、汗を吸った寝具が、乾ききらないことがあります。夏用の敷きパッドは、中にわたが入っていますので、特に、汗の湿気がこもり、臭いの原因になることもあります。敷き布団やベッドから外して、布団干しに掛けるなどして、頻繁に干すようにしましょう。サーキュレーターで風をあてたり、布団乾燥機を使ったりすると、早く乾燥し、効率的です。
10月にしたい寝具のお手入れと準備
10月は、夏から秋の寝具の衣替えをする時期です。夏用寝具の片付けと、秋から使う寝具の準備をします。
夏用寝具の洗濯と収納
からっとした湿気の少ない晴れた日に、夏にしか使わない、夏用寝具の洗濯をします。タオルケットや敷きパッドは、しっかりと乾燥をさせるのに、予想以上に時間がかかります。特に、敷きパッドは、乾燥機が使えません。洗濯する日を選んで、しっかりと、乾燥させましょう。生乾きのままで収納すると、カビやダニの原因になってしまいます。
夏用寝具は、来年まで使いません。圧縮袋を使うなどして、コンパクトに、押入れの奥にしまいましょう。羽毛の肌掛け布団、ダウンケットは、圧縮袋は使えません。注意しましょう。
寝具用除湿シートの湿気具合のチェックと乾燥
寝具用の除湿シートを使っている方は、湿気具合を確認しましょう。湿気チェッカーが、ピンクに変わっていたら、ベッドから外して、干して乾燥をさせます。
秋に準備する寝具
10月は、朝晩の気温が下がってくる時期です。適度な保温性のある寝具を準備しましょう。秋の夜に、心地よくお休みいただける寝具は次の通りです。昨年まで使っていた寝具をお使いになる方は、一度陰干しをして、湿気や匂いを発散させてから使うようにしましょう。
秋に心地よく使える掛け寝具
- 2枚合わせのデュエット掛け布団の、厚めのほうの掛け布団
- 中厚タイプの合い掛け布団
- ダウンケット(0.4、0.5kg以上のもの)
- シルク(真綿)掛け布団
- 薄手のダウンケット(0.3kg)と 綿毛布の組み合わせ
秋に心地よいシーツやカバー
- 綿素材のシーツやカバー
- マイヤーパイル、シンカーパイル、タオルのシーツ
- シルクのシーツやカバー
シーツやカバーの色によって、気持ちのリラックス度が変わります。気持ちが穏やかになり、さらに、秋の季節も楽しめる、ベージュや、少し濃いめのブルー、落ち着いたトーンのグリーン系のシーツやカバーをお使いになってみてください。リラックスして、安眠を楽しんでいただけます。
11月にしたい寝具のお手入れと準備
11月は、冬のあったか寝具の準備をします。羽毛布団を新調したい方は、11月に、寝具専門店や、寝具売り場を訪れてみてください。羽毛布団の種類が豊富で、冬用寝具のセールも、盛大に行われているはずです。11月は、良い羽毛布団を、お得に購入していただける可能性が高い月です。
冬用のあったか寝具の準備
11月、冬用のあったか寝具の準備をしましょう。収納してあった羽毛布団や、あったか敷きパッド、毛布、冬用のあったかシーツを出します。収納中、湿気が帯びていたり、臭いが付着していたりすることがあります。すぐに使わずに、陰干しや、洗濯するなどして、清潔にしてから使うようにしましょう。
12月にしたい寝具のお手入れと準備
12月は、年末年始の休みに合わせて、年に一度すれば十分な、寝具のお手入れをしましょう。毎日使う、シーツやピロケース、布団カバー、座布団カバーが、傷んでいないかのチェックもしましょう。傷んでいたら、新年に合わせて、新調すると、気分がいいです。
年に一度、年末にしたい、寝具のお手入れ
年末にすることをおすすめする、寝具のお手入れは次の通りです。
- ベッドマットレス回転させたり、裏返したりして、部分的なへたりを避ける
- ベッドの床板のカビチェック
- 敷き布団の側生地の傷みや、へたり具合をチェック
- シーツ、布団カバー、座布団カバーの傷み具合をチェック
寝具やシーツ類の傷みや劣化があった場合は、新年にあわせて、新調するようにしましょう。新しい寝具で、新年を迎えると、気持ちが良いものです。最近の方々は、なじみがないことかもしれませんが、昭和の時代は、新年に合わせて、布団、シーツやカバーを新調することが、当たり前でした。若い方も、そんな気分を味合うと、生活の豊かさの別の一面を楽しめるかもしれません。
1月にしたい寝具のお手入れと準備
1月は、寒さが一段と厳しくなります。寝具にこもった湿気は、夜の気温の低下にともない、体を冷やす原因になります。寝具の湿気対策を、十分にするようにしましょう。
冬の寝具の湿気対策
あったか敷きパッドや、毛布は、化学繊維が使われていることが多くあります。アクリルやポリエステルで、特殊な放湿機能が施されていない素材が使われている、敷きパッドや毛布は、寝ている間の汗の湿気が寝具に付着し、夜中、その湿気が冷たくなり、体を冷やす原因になることがあります。朝起きたら、掛け布団を折りたたみ、あったか敷きパッドや毛布に付着した湿気を、発散させるようにします。サーキュレーターで風をあてたり、布団乾燥機を積極的に使ったりすることもおすすめです。
冬も、寝ている間、汗をかきます。汗の湿気が冷たくなり、冬の夜の寒さをさらに感じてしまうこともあります。暖かく、手足を伸ばして、ぐっすりと眠るために、湿気対策を、十分にしましょう。
まだ、冬用のあったか寝具を買える月です
寒さが厳しくなり、あったか敷きパッを敷いたり、毛布を一枚足したり、掛けふとんカバーをあったかタイプに変えたりしたい、と思う方もいらっしゃるでしょう。1月は、まだ、冬用のあったか寝具が販売されている月です。寝具専門店や寝具売り場では、セールも行われます。お得に変えることもありますので、1月は、あったか寝具の買い足しするのもおすすめの月です。
2月にしたい寝具のお手入れと準備
2月は、引き続き、冬用の寝具を使い続ける月です。暖かく、ぐっすりとお休みいただけるよう、湿気が寝具にこもらないようなお手入れをしましょう。
羽毛布団は陰干しで湿気対策をします
羽毛布団は、週に一度程度、部屋の中で、陰干しをして、湿気を発散させるようにしましょう。羽毛布団は、湿気のこもりにくい寝具ですが、年数がたった羽毛布団は、湿気が発散しにくくなります。
2月、寒さが厳しくなることもあり、お使いの羽毛布団の保温性が十分でないと感じる方もいらっしゃるかもしれません。羽毛布団を数年使うと、羽毛布団の中の羽毛が摩耗し、放湿機能が低下し、保温性が低くなることがあります。その場合、陰干しを十分にする、布団乾燥機などを使い、放湿を今まで以上に頻繁にするようにしましょう。
3月にしたい寝具のお手入れと準備
3月は、冬用のあったか寝具の片付けをします。まだ、寒さは残りますが、ボアが使われているあったか敷きパッドや、シーツは、暑く感じ始める月です。保温性の高い寝具から、片付け始めましょう。
春先に片付ける、冬用あったか寝具
3月に片付け始める寝具は、次の通りです。
- あったかボアの敷きパッド
- あったかボアシーツ
- 肩当て
- ボアのあったかパジャマ
- 羽毛布団と併用した毛布
しまい方の詳細は、冬用あったか寝具のしまい方をご覧ください。
4月にしたい寝具のお手入れと準備
4月は、冬から春の寝具の衣替えです。桜のころが、寝具も衣替えの時期になります。3月にしまわなかった冬用のあったか寝具を片付け、春に心地よく眠れる寝具を準備しましょう。
冬のあったか寝具を片付けるコツ
冬のあったか寝具を片付けるコツは、お手入れと収納方法です。
お手入れのコツです。寝具を片付けるときは、清潔な状態にして、寝具にこもった湿気を十分に発散させてから収納します。洗濯できるあったか敷きパッドや、あったかシーツ、毛布は、からっとした晴れた日に、洗濯をします。洗濯できない、ウール毛布や、毛足の長い敷きパッドは、表面を水ぶきしてから、陰干しをするか、ドライクリーニングサービスを利用します。
収納する前は、湿気を完全に放湿させてから、収納するようにしましょう。生乾きのまま収納すると、カビやダニ、虫食いの原因になります。寝具を長く快適に使うために、放湿は、十二分にするようにしましょう。
収納方法のコツは、圧縮袋を正しく利用することです。冬用のあったか寝具は、ボリュームがあり、収納のスペースが多く必要になります。羽毛が使われていない寝具は、圧縮袋を使って、コンパクトにしてから収納するようにしましょう。必要な収納スペースが、ぐっと少なくすみます。
ただし、羽毛布団は、絶対に圧縮袋は使わないようにしてください。羽毛がつぶれてしまい、羽毛布団の保温性がなくなってしまいます。
春に心地よく眠るための寝具の準備
春、適度な保温性で、気持ち良く眠るための寝具を準備しましょう。春に使いたい寝具は、次の通りです。羽毛布団は、まだお使いになる季節です。掛け布団以外の寝具で、保温性を調節しましょう。
- 肌触りのよい綿のシーツ
- やわらかなタオルやシンカーパイルのシーツ
- 綿毛布
- ガーゼケット
- ガーゼの掛け布団カバーや毛布カバー
それぞれの寝具の詳しい説明は、春に使いたい寝具の記事をご覧ください。
以上、
寝具のお手入れと、季節に合わせた寝具の準備を、月別にご紹介しました。四季を楽しみながら、適切な寝具で、毎日の快眠をお楽しみください。ぐっすり眠って、元気にお過ごしいただければ、幸いです。
ご参考になれば幸いでございます。寝具の疑問、ご不明な点は、どうぞお気軽にお問い合わせくださいませ。今晩も、どうぞぐっすりとお休みいただけますように。
この記事を書いた人
シーツjp店長。上級睡眠健康指導士(認定登録番号 第662号)。
専門分野の、快眠のための寝具の販売、及び、ご相談、ホームファニシング、インテリア販売に、1994年から従事。1923年創業の弊社の店舗にて、対面で23年間、お客さまにぐっすり眠れるための寝具のコンサルティング、ご提案、販売を担当。その経験を活かし、現在は、オンラインにて気持ちよく眠っていただくための、ベッド用寝具の販売、ご提案、ご相談に注力。
前職は、米国の航空会社のマーケティング部アジア統括スーパーバイザー。お客さまが快適で安全な空の旅を楽しんでいただくための仕事に従事。
たずさわるすべての方々とそのご家族が、ぐっすりと気持ち良く眠り、心地良く目覚め、活力いっぱいに、毎日をお幸せにお過ごしいただけるよう、仕事をしています。
ぐっすり気持ちよく眠るための寝具のご相談は、お気軽にお寄せください。