Monthly Archives: 1月 2020

一人暮らしには、布団とベッド、どちらがおすすめですか?

一人暮らしには、布団とベッド、どちらがおすすめですか?

一人暮らしには、布団とベッド、どちらがおすすめですか?

「一人暮らしには、布団とベッド、どちらがおすすめですか?」と、新生活を始める方、親御さんからご相談を頂戴します。ワンルームや広くない部屋の場合、布団とベッド、どちらが快適に暮らせるか、迷う方が多いようです。ここでは、布団かベッドか、を選択する基準と、ご自身に適した選び方、おすすめの寝具をお伝えします。

目次

一人暮らしの方が、布団かベッドかを選ぶポイント

お一人暮らしをスタートするにあたり、布団とベッド、どちらかを迷ったら、次の点を基準に選んでみましょう。

  • 毎日の手間
  • 部屋のスペースの有効活用
  • 干すスペースはあるか
  • 収納スペースの有無
  • 予算
  • 引っ越し、移動のしやすさ

ご自身にとっての重要な点を、これから想定される一人暮らしの生活パターンと照らし合わせながら、布団かベッドかを選ぶのがよいでしょう。

次の項目から、具体的に、選ぶ方法をお伝えしていきます。

その前に、一点、おことわりです。この記事で述べる、布団とベッドは、それぞれ、次の寝具を含んでいることを、ご了承くださいませ。

  • 布団:床や畳に直接敷いて眠る、敷き布団、マットレス、健康マットレスを含んでいます。
  • ベッド:ベッドフレームのあるベッド、畳ベッド、すのこベッド、パイプベッド、脚付ベッドを含んでいます。ベッドマットレスを直接床や畳の上に置くことは、含んでいません。マットレスを、ベッドなどの台の上にのせて使って眠るパターンになります。

では、本題に戻ります。

布団とベッド、どちらが、面倒なく、清潔に使えるか?

Q:「布団とベッド、どちらが、手間と時間を掛けずに清潔で眠れますか?」

A: ベッドの方が、手間や時間を掛けることなく、清潔に快眠にお役立ていただけます。

毎日の、手間を比べてみましょう。

ベッドは、毎朝起きたら、掛け布団や枕を整える程度の手間です。毎日の生活では、布団を干す必要はありません。夜は、ベッドに潜り込めばよいだけです。

布団は、敷きっぱなしにせず、毎朝たたんで、収納、または、布団干しラックに掛けます。夜は、寝る前、部屋を片付け、布団を敷く作業があります。布団は、毎日の上げ下ろしの作業の手間がかかります。

布団を敷きっぱなしにすると、布団や、その下の床や畳に、カビが発生する原因になります。寝具の中に湿気がこもり、ダニ、ハウスダストの発生の原因になります。不衛生で、心地よい眠りとはかけ離れてしまいます。

さらに、賃貸や寮の部屋の場合、畳や床にカビが発生してしまうと、不衛生であるばかりでなく、カビの除去をするのも大変です。

  • 寝ることに、手間をかけたくない、という方は、迷わず、ベッドを選ぶのがよいでしょう。
  • 布団の上げ下ろしを、手間だと感じない、布団は収納したほうが好み、という方は、布団を選ぶのがよいでしょう。

布団とベッド、どちらがスペースの有効活用ができるか?

Q:「布団とベッド、どちらがスペースの有効活用ができますか?」

A:布団を収納して、すっきりとさせ、日中は、寝室の目的以外で使い方は、布団を選ぶほうがよいでしょう。

ただ、ベッドも、使い方によっては、有効活用も可能です。部屋のスペースが限られている場合、ベッドをソファ代わりにして、くつろぐ目的で使う場合もあるでしょう。

限られたスペースを観点にして、布団かベッドかを迷った場合、スペースの有効活用というより、寝具を見せたままでよいか、寝具を片付けて見えないようにしたいか、という点で選んだほうがよいかもしれません。

押し入れやクローゼットがない場合、布団とベッドどちらがよい?

Q:「押入れはクローゼットがない場合、布団とベッドどちらを選んだほうがよいですか?」

A:布団を収納する場所がない場合は、ベッドを選ぶのがよいでしょう。

お一人暮らしで、広さがあまりない住宅の場合、収納スペースが限られていることは多々あります。ベッドであれば、布団を収納する必要がありません。その分、限られた収納スペースを有効活用していただけます。

寝具を干すスペースがない場合、布団とベッドどちらがよい?

Q:「寝具を干すスペースがない場合、布団とベッドどちらがよいですか?」

A:布団を干すスペースがない場合は、ベッドを選ぶか、干す必要のない、健康マットレスを選ぶのがよいでしょう。

ベッドであれば、日々のお手入れで、寝具を干す必要がありません。干すスペースがない場合でも、問題はないでしょう。

ベッド以外では、干す必要のない、床や畳の上で使えるマットレスをお選びになるのがよいでしょう。

具体的には、厚みが10cm程度までの、次のような商品です。

いずれも、マットレスの中材に、湿気がこもりにくく、通気性のよい素材が使われています。お手入れは、部屋の中に、立てかけ、風通し、通気をしていただければよい寝具です。

干すスペースがない場合で、ベッドを使いたくない方は、上記のような健康マットレスをお選びになるのがよいでしょう。

注意点です。床や畳の上に直接敷いて使う場合は、毎日の上げ下ろしは必要です。敷きっぱなしは、畳や床のカビの原因になります。

通気性のよい素材が使われいていますので、毎日の汗の湿気は、マットレスの中にたまらず、マットレスの中を通して、マットレスの下にたまります。毎日、上げ下ろしをすれば問題がありませんが、敷きっぱなしにすると、湿気が床や畳にしみこんでいってしまいます。カビの原因になりますので、必ず上げ下ろしをするようにしましょう。

予算が限られている場合、布団とベッドどちらがよい?

Q:「予算が限られている場合、布団とベッドどちらを選んだほうがよいですか?」

A:寝具やベッドの価格は、品質や種類によって、安価から高額まで、価格帯に広い幅があります。選ぶ寝具の品質、望む品質によって、適正な価格も異なります。その点を踏まえたうえで、お答えすることを、ご了承ください。

限られた予算の中で寝具を揃える場合、布団を選んだほうが、よいかもしれません。

シングルサイズの布団であれば、敷き布団、掛け布団、毛布、カバー類、いずれも、手ごろな価格帯の中から、寝具を選ぶことが可能です。種類も価格帯も、幅広く販売されています。

ベッドの場合、ベッドに必要な寝具のなかに、ベッドフレームとベッドマットレスがあります。その2点は、布団を使う場合には、必要のない寝具です。ベッドを選ぶと、その2点の分、費用が余計にかかることになります。

寝具の配送の費用も、ベッドの方がかかるでしょう。

予算が、布団かベッドかを選ぶ、重要な基準になる場合は、布団を選ぶ方が目的に合っているかもしれません。

引っ越しが多くなりそうな場合、布団とベッドどちらがよい?

Q:「引っ越しが多くなりそうな場合、布団とベッドどちらを選んだほうがよいですか?」

A:引っ越しの手間や費用の軽減が、寝具選びの重要な要素になる場合は、布団を選ぶのがよいでしょう。

布団の方が、手軽に、移動が可能です。

引っ越しが多くなりそうだが、毎日の布団の上げ下ろしの手間を考えると、ベッドを選びたい、という方は、「ベッドにしたいけど、ベッドマットレスは使いたくない。よい方法は?」の記事が参考になるかと存じます。どうぞご覧くださいませ。

部屋を狭く感じさずにベッドを使いたい方の、布団カバーの色の選び方

Q:「ベッドにしたいけど、部屋が狭く感じるのではないかしら? 部屋を狭く感じさずにベッドを使いたい方の、布団カバーの色の選び方は?」

A:シングルベッドは、100x200cm、畳、1帖以上のスペースになります。ある程度の高さもあります。部屋のスペースによっては、狭さを感じることも否めません。

狭さを少しでも、感じにくくするには、掛け布団カバーやベッドカバーの色選びを工夫します。

部屋の狭さを感じにくくしたい場合、掛けふとんカバーやベッドカバー、ベッドスプレッドを、白、または、ナチュラルやアイボリーの生成り系の色を選ぶことをおすすめします。

部屋を狭く感じさせない、ナチュラル色の掛けふとんカバー

部屋を狭く感じさせない、ナチュラル色の掛けふとんカバー

白や生成り系の色を選ぶことで、100×200のスペースの圧迫感が少なくなります。濃い色のカバーを選んでしまうと、100×200のインパクトが強く、部屋が狭く感じやすくなります。

狭い部屋に、ベッドを置く場合のインテリアの例

一人暮らし、限られたスペースでも、インテリアを楽しんで、素敵な部屋にしたい、でもどんなふうにすればよいかしら? という方もいらっしゃるでしょう。

小さめの部屋にベッドを置く場合のインテリアの参考事例をお伝えします。

画像を集めたピンタレストのページです。狭いお部屋にベッドを置く場合の、インテリアの参考にしてみてください。

一人暮らしに便利。干す必要のないマットレスのおすすめ

一人暮らしでは、寝具のお手入れが面倒という方も多いでしょう。

干す必要がなく、快眠のための作られたマットレスのおすすめをご紹介します。ベッドの上でも、フローリング、畳の上でもお使いいただけます。

アスリートにも人気、西川エアーマットレス

凹凸タイプんマットレスの先駆け、ムアツふとん

寝返りを打ちたい方に、高反発マットレスのエアウィーヴ

お手頃価格をお探しの方に、西川 (Nishikawa) セブンデイズ マットレス

フローリング、畳、ベッドのカビ防止に、寝具用湿気とりシート

上記のマットレスをご利用の際は、カビ防止のため、寝具用湿気とりシートを併用ください。フローリング、畳、ベッドの床板のカビ防止になります。

以上、
お一人暮らしを始める方に、布団とベッド、どちらを選んだらよいか、をお伝えしました。手間をできる限り省き、生活環境やスタイルに適した寝具を選ぶことで、心地よい睡眠で、元気に、新生活をスタートしていただければ幸いです。

インナーケットとは。特徴と使い方。持っている寝具で代用できる?

インナーケットとは。特徴と使い方。持っている寝具で代用できる?

インナーケットとは。特徴と使い方。持っている寝具で代用できる?

「インナーケットは、毛布と違うのですか?」「インナーケットは、どう使えば良いですか?」と、お問い合わせを頂戴します。インナーケットは、見た目が毛布のようだったり、肌掛け布団のようだったりするため、わかりづらい点があるようです。ここでは、インナーケットとは?、と、その種類と特徴、使い方をお伝えします。代用できる寝具も合わせてお伝えします。

目次

インナーケットとは?

インナーケットとは、掛け布団の下、体の上に直接掛けて使う、薄くて軽い、掛け寝具の総称です。掛け布団の保温性を高めたり、カバーのひんやり感を避けたり、湿気による不快さを軽減させる目的で使います。

インナーケットは、毛布のように起毛しているタイプ、と、中に薄くわたが入っているタイプがあります。掛けると、体の曲線に沿うようになじみ、軽量で、掛け心地が良く、湿気がこもらず、ご家庭でお洗濯していただけるのが特徴です。

インナーケットの名称で販売されている商品のほか、シーズンケット、ふかふかケット、起毛ケット、やわらか肌掛け布団、フィットコットンケットなどの名称でも販売されてもいます。

インナーケットと似た名称で、インナーブランケットⓇという商品も販売されています。インナーブランケットⓇは、西川産業株式会社(現:株式会社西川)の登録商標です。そのため、インナーブランケットⓇは、西川の商品にのみ使用されています。インナーケットと、言葉が似ているため、同じように、総称として使っている場面もあるかもしれません。正確には、総称とは異なります。お品をお選びになる際、ご注意ください。

インナーケットの使い方

インナーケットの使い方は、簡単です。

羽毛布団や、そのほかの素材の掛け布団、(洗える掛け布団、綿わたの掛け布団、羊毛掛け布団など)の下(内側)、体の上に掛けて使います。掛けカバーは使わず、直接、体の上にのせて使います。

お手入れは、ご家庭でお洗濯をします。インナーケットは、ご家庭でお洗濯できる商品がほとんどですが、念のため、洗濯前に、商品の説明書、もしくは、洗濯タグを確認してからお洗濯してください。ご家庭で洗濯できないタイプは、ドライクリーニングを利用しましょう。

インナーケットの種類と特徴、使用する目的

ここからは、インナーケットの種類と特徴、目的をお伝えします。

インナーケットの種類

インナーケットの種類は、大きく2つに分けられます。

  1. 毛布のような、起毛しているケットタイプ(織り機で編みあげられた1枚タイプの寝具)
  2. 中に薄くわたが入っている、肌掛け布団タイプ

いずれも、従来の毛布や肌掛け布団より、薄く、軽量です。

使われている素材や、薄さ、重さに決まりはありません。ただ、次のような特徴があります。

インナーケットの特徴

インナーケットの特徴は、次の通りです。

  • 羽毛布団や、そのほかの種類の掛け布団の下、内側にいれ、体に直接掛けて使う、サポート寝具であること
  • 従来の毛布や肌掛け布団より、薄く、軽量であること
  • 体の曲線にそってなじむようにフィットすること
  • 汗などの湿気の通気、もしくは、発散機能に優れていること
  • 天然素材、もしくは、除湿機能に優れた特殊素材であること
  • カバーを掛けずに使えること
  • 直接肌に触れるので、ご家庭で洗濯ができること

などがあげられます。

インナーケットを使う目的

インナーケットを使用する目的は、掛け布団、特に、羽毛布団の下、内側に入れて使い、掛け布団の保温性を高め、掛け心地を良くすることです。

その目的をかなえるための寝具が、インナーケットで、その特徴が、上のリストに記した内容になります。

インナーケットは、明確な仕様、素材、サイズ、重さは、決められていないのが現状です(2020年1月現在)。

「え、そうなの? だったら、手持ちの寝具で、インナーケット代わりのなるのでは?」
と思われる方もいらっしゃるでしょう。

はい。お使いになっている寝具で、上でお伝えした特徴が一致すれば、インナーケットとして、ご利用いただけます。次の項目で、お伝えします。

インナーケットとして使える、お手持ちの寝具

お手持ちの寝具を、インナーケットとしてお使いいただくことも可能です。インナーケットとしてお使いいただける、従来の寝具は次の通りです。インナーケットとして販売されている商品との違いもお伝えします。インナーケットが必要か、手持ちの寝具を活用するか、の判断基準にしていただければ幸いです。

インナーケット代わりになる従来の寝具

  • ガーゼケット

    インナーケットとほぼ同様の特徴。ただ、ウール素材のインナーケットに比べると、保温性は低くなります。

  • やわらかタオルケット(タオルケットでも、パイルが無撚糸ややわらかなパイルが使用された、肌にやさしいタイプ)

    インナーケットより、保温性がやや低い。インナーケットとして販売されている商品の中には、パイルが綿素材の商品もあります。

  • 綿毛布

    インナーケットより、厚く重さがある。インナーケットより重さはありますが、羽毛布団の下、内側、身体の上に直接かけてお使いいただけます。

  • ウール毛布

    インナーケットより、厚く重さがある。インナーケットより重さはありますが、羽毛布団の下、内側、身体の上に直接かけてお使いいただけます。

  • シルク毛布

    インナーケットより、厚く重さがある。インナーケットより重さはありますが、羽毛布団の下、内側、身体の上に直接かけてお使いいただけます。

  • ガーゼ、綿ローンの掛けふとんカバー

    インナーケットより薄く、軽い。ガーゼや綿ローン掛けふとんカバーを、掛けふとんを入れずに、使います。ガーゼケットより軽く、ふんわりとした、やさしい温もりでお使いいただけます。

上記の寝具の特徴は、

  • 掛け布団の下、体の上に直接かけて使っても、汗などの湿気が、こもらないこと
  • 羽毛布団の軽い掛け心地を妨げないこと
  • 羽毛布団の保温性が伝わること

です。

上記以外の寝具でも、お持ちの寝具の中で、特徴が合えば、インナーケットとして、お使いなってみてください。新製品を使うだけが良いのではなく、使い回しをして、寝具の数を増やさないことも、ベストな寝具の使い方です。

インナーケットが、作られるようになった背景

最後に、インナーケットという名称で、商品が販売されるようになった背景をお伝えします。

寝具に関心のある方だけ、どうぞお目通しくださいませ。

心地よく眠るためのヒントや、寝具の使い方、お手入れ方法とは、関係がない情報になります。

インナーケットが、作られるようになった背景には、

  • 羽毛布団と併用する、毛布の掛け方の混乱。

    毛布は、羽毛布団の上に掛けるのか? 下に掛けるのか? で迷う方が多くいらっしゃいます。適切な掛け方で、あたたかくお休みいただきたい。

  • 羽毛布団の品質のばらつきによる、保温性の違い。

    羽毛布団1枚だけでは寒い場合もあります。羽毛布団は、1枚でもあたたかいのですが、品質や種類によっては、そうでない場合もあります。せっかくの羽毛布団を、よりあたたかく使っていただきたい。

  • 羽毛布団に最適なカバーの特徴とひんやり感のジレンマ。

    羽毛布団は、軽量で、羽毛のふくらみを妨げない、掛け布団カバーが最適ですが、ひんやり感が気になる方もいらっしゃいます。あったか掛けふとんカバーは、ひんやり感がなく、あたたかさはありますが、重くなってしまいます。軽くて、あたたかな寝具を掛けて、体に負担を掛けずに、心地よくお休みいただきたい。

などがあります。

インナーケットは、羽毛布団をお使いになる方が、より、快適に、あたたかく、掛け心地の良さを味わいながら、お休みになっていただくために、製品化され、販売されるようになったといってもよいでしょう。

さらには、インナーケットは、羽毛布団の上か下か、で迷うことなく、わかりやすく付けられた名称、といってもよいでしょう。

以上です。

お使いになっている掛け布団の保温性が、少し足りないな、と、寒さを感じながら眠ってらっしゃる方へ。インナーケットや、お手持ちの寝具の活用で、より、掛け心地良く、あたたかく、湿気で冷えることもなく、ぐっすりとお休みいただければ幸いです。今夜も快眠をお楽しみいただけますように。

ベッドマットレスの寿命、交換の目安。買い替える前にできること

ベッドマットレスの寿命、交換の目安。買い替える前にできること

ベッドマットレスの寿命、交換の目安。買い替える前にできること

「ベッドマットレスは、何年ぐらい使えるのですか?」、「ベッドのマットレスは、いつ取り換えればよいですか?」など、ベッドのマットレスの寿命や、買い替え時期に関するお問い合わせを頂戴します。ここでは、ベッドのコイルスプリングマットレスの寿命と、交換時期の目安、取替え前にチェックしたいこと、交換の時期をのばす方法をお伝えします。

目次

ベッドのコイルマットレスの寿命

ベッドのマットレスは、中の素材によって、寿命が異なります。

ベッドマットレスの中の素材は、数種類あります。一般的な、マットレスの中に、コイルが入ったタイプや、テンピュールなどの低反発素材などのフォームタイプ、エアーウィーヴなどの高反発タイプのファイバータイプなどです。

この記事では、マットレスの中にコイルが入った、スプリングコイルマットレスの寿命についてお伝えします。

ベッドマットレスは、何年ぐらい使えるのですか?

ベッドマットレスは、何年ぐらい使えるのですか?

「ベッドマットレスは、何年ぐらい使えるのですか?」

中にコイルの入ったベッドのマットレスの寿命、耐久年数は、10年程度が目安とされています。

目安、と、お伝えしたのは、使い方、環境、マットレスの品質や種類によって、耐久年数が、10年より早まったり、長く使えたりするからです。

ベッドメーカーでは、寿命を何年としているか、実例を見てみましょう。ご紹介するのは、いずれも、品質の確かなベッドマットレスを製造しているメーカーさまの表記です。

ご紹介するメーカーさま、いずれも、目安は、10年程度とされています。下記、どうぞ詳細をご確認ください。

シモンズベッドのシモンズ株式会社さま

シモンズさまのベッドは、ホテルにも多く採用されております。シモンズさまは、ホテルでの利用と、ご家庭での利用の場合とで、耐久性の目安を下記のように、案内されていらっしゃいます。

使用状況や頻度、寝室環境により異なりますが、一般的にホテル様では8年~10年を目安にマットレスの入れ替えを行なっております。ご家庭でのマットレス交換の目安は約10年となります。

(シモンズ株式会社 よくあるご質問 マットレスの寿命はどのくらい?

フランスベッドのフランスベッド株式会社さま

フランスベッド株式会社さまは、フランスベッド製のマットレスの寿命を、平均で10年間と伝えてらっしゃいます。フランスベッド株式会社さまのフェイスブックのページ内で、大変詳しく、マットレスの寿命についてお伝えしてくださっています。参考になられるとよろしいかと存じます。

マットレスの耐久年数は、種類や使い方により異なって参ります。 中略
定期的なお手入れを行ったと仮定した耐久テストにおいて、フランスベッド製マットレスの寿命は平均で10年間となります。

(フランスベッド株式会社「マットレスの寿命について」)

サータベッドのサータ社さま(ドリームベッド株式会社さま販売)

世界3大ベッドブランドのサータベッドのサータ社さまも、10年が一つの目安とされています。使い方、体重、商品の品質によって、耐久年数が異なることを、前提としてらっしゃいます。

環境によって異なるものの、10年が1つの目安となる
マットレスの使い方次第で何年使えるかは変わってきます。例えば、寝返りを打つ回数やその人の体重によっても異なってきます。そのため、どの程度長持ちするかの絶対的な基準はないものの、一般的にはしっかりとした製品であれば10年ほどが1つの区切りといわれています。

(サータ社「マットレスの寿命ってどれぐらい? 交換する目安とは」)

ドリームベッドのドリームベッド株式会社

ドリームベッドのドリームベッド株式会社さまは、使い方を考慮したうえで、8年から10年と伝えてらっしゃいます。

使用する人の体型、使用頻度、定期的にベッドをローテーションしているかどうか、さらにマットレスの仕様など、非常に多くの要素を考慮しますので、一概には言えませんが、3ヵ月に一度マットレスをローテーションしていただければ、平均的には8年から10年を目安にお客様に合ったマットレスの買い替えをお勧めしています。

(ドリームベッド株式会社「ベッドに関するご質問」)

ベッドのコイルマットレスの耐久年数は、製品の種類や品質、使い方によって異なりますが、品質の確かな商品であれば、10年が目安であるといってよいでしょう。

では、実際の取り換えの目安はどう判断すればよいのでしょう。次の項目でお伝えします。

ベッドのコイルマットレスの交換の目安

ここからは、どんな状態になったベッドのコイルマットレスが、交換の時期なのか、をお伝えします。

ベッドのコイルマットレスが次のような状態になったら、交換の目安となります。

  1. 睡眠中や朝、体に痛みや違和感が気になり始めたとき
  2. マットレスのへたりが気になったとき
  3. 8~10年程度、同じマットレスを使用している
  4. アレルギーの症状が気になり始めたとき
  5. 振動や揺れが気になり始めたとき
  6. マットレスのきしむ音が気になり始めたとき

ひとつずつ詳しくお伝えします。

1.睡眠中や朝、体に痛みや違和感が気になり始めたとき

背中や腰の違和感で目覚めてしまう、朝起きたときに背中や腰、肩など体に違和感がある、などの症状が気になった方は、ベッドのマットレスの状態を確認しましょう。

寝ているとき、目覚めたときの体の不調は、必ずしもベッドマットレスが原因とは限りません。ただ、一つの要因ではあります。

もし、

  • 数年同じベッドと枕を使っていて、体調や体重も特に変わっていないのに、体の症状が気になりだした

という方は、ベッドのマットレスがへたっていたりすることがあります。マットレスの状態をチェックしてみましょう。

マットレスの状態のチェックチェック方法

  1. ベッドマットレスの腰がのる辺りを手でなぞってみます。
     
    マットレスの上を手で触ってみて、部分的にへこみがあったら、マットレスがへたっている状態です。マットレスのへたりが、体の傷みや不調の原因であることが考えられます。
  2. ベッドマットレスの表面を触っただけではわからない場合、手で、マットレスの腰の部分と他の部分に負荷を掛け、沈み具合を確認します。
     
    へこみ具合が、腰の部分だけやわらかい場合は、ベッドのマットレスのへたりが始まっている状態です。マットレスのへたりが、体の傷みや不調の原因であることが考えられます。
  3. へたっている部分が、広範囲だったり、深さが深かったりする場合は、マットレスの取り換えの目安になります。
     
    へたりのあるマットレスで眠ると、腰の部分が沈みこみ、正しい寝姿勢で眠れなくなってしまうからです。

    正しい寝姿勢で眠れないと、体に痛みが生じたり、深い睡眠の妨げになってしまいます。体に負担を掛けず、質の良い睡眠をとるために、マットレスの取り換えの検討が必要になります。

2.マットレスのへたりが気になったとき

ベッドに横たわったとき、マットレスの腰や背中のあたりに、へたり、しずみこみがあれば、コイルマットレスの取り替えを検討する時期です。

コイルマットレスのへたりは、

  1. コイルのバネ(スプリング)の劣化が原因である場合
  2. コイルの上の重ねられている固わた、ウレタンなどが劣化している場合
  3. コイルのバネとその上の巻物(固わた、ウレタンなど)両方が劣化している場合

があります。

上記の、1番と3番に該当する場合は、取り替えを検討する時期になるでしょう。

敏感な方は、上記2番に該当する、コイルのバネがへたっていなくても、その上の固わたやウレタンがへたっているだけで、違和感を覚える方もいらっしゃいます。

この状態ですと、ベッドパッドマットレストッパーを買い替えたり、重ねたりして、寝心地を改善できる場合があります。体の違和感の具合とベッドマットレスの使用年数や、心地よさの追求具合を加味して、取り替えをするかしないかを、判断するとよいでしょう。

3.8~10年程度、同じマットレスを使用している

同じマットレスを、8~10年使用されている方は、取り替えの時期が近いことを把握しておきましょう。

ベッドのコイルマットレスの耐久年数は、マットレスの品質や種類、使う方の体重、寝相、使い方などによって、異なります。同じマットレスを使っていても、寝る方によって、耐久年数は変わってきます。

8~10年、同じマットレスを使っていても、マットレスにへたりがない場合もあります。へたりがなければ、使い続けてもかまいません。

ただ、へたりが気にならないだけ、という場合もあります。マットレスがへたっているのに、体が気付かず、使い続けていると、背骨が曲がった状態で、毎日眠っている、という可能性もあります。

同じマットレスを、8~10年使用されている方は、一度、マットレスの状態をチェックしてみましょう。

チェック方法は、前述と同じです。

  1. ベッドマットレスの腰がのる辺りを手でなぞってみます。

    マットレスの上を手で触ってみて、部分的にへこみがあったら、体の不調はベッドであることが考えられます。

  2. ベッドマットレスの表面を触っただけではわからない場合、手で、マットレスの腰の部分と他の部分に負荷を掛け、沈み具合を確認します。

    へこみ具合が、腰の部分だけやわらかい場合は、ベッドのマットレスのへたりが始まっている状態です。

  3. へたっている部分が、広範囲だったり、深さが深かったりする場合は、マットレスの取り換えの目安になります。

4.アレルギーの症状が気になり始めたとき

寝具は、手入れが適切にされていないと、ダニやカビ、ハウスダストが生息、もしくは、発生しやすいといわれています。

コイルのベッドマットレスは、湿気がたまりにくく、ダニやカビの心配が低い寝具です。とはいえ、寝汗や、使い方で、マットレスの側生地、コイルの上に重ねられている固わたやウレタンにダニやカビが生息、発生することもあります。

アレルギーの症状が気になった場合、ベッドのマットレスの状態をチェックするようにしましょう。

チェックの方法は、

  1. ベッドマットレスから、ボックスシーツをはずし、側生地にカビが発生していないかチェックする。
  2. 寝具用掃除機で、ベッドマットレスの掃除をする。掃除の後でも、アレルギー症状が改善しないかをチェックする

などです。

アレルギーの原因の可能性は、もちろん、マットレスだけでなく、そのほかの寝具の場合もあります。そのほかの寝具の状態もチェックしてみて、もし、マットレスが原因であれば、マットレスの取り換えを検討してみましょう。

5.振動や揺れが気になり始めたとき

同じベッドを使い続けていて、年数が経過して、ベッドの振動や揺れがきになったら、ベッドマットレスの交換を検討しましょう。

年数の経過による、コイルマットレスの振動や揺れは、コイルのバネが劣化し弱くなっていることが考えられます。

コイルのバネが劣化し、弱くなった状態のベッドで眠ると、体の沈み込み、寝姿勢が正しく保たれません。寝姿勢が正しく保てない状態で眠ると、体に負担がかかり、睡眠の妨げになったり、体に違和感を覚えたりします。新しいベッドマットレスに交換し、正しい寝姿勢で、健康的な眠りの確保をすることをおすすめします。

6.マットレスのきしむ音が気になり始めたとき

眠っていて、マットレスのきしむ音が気になり始めたら、交換を検討する時期です。

マットレスのきしむ音は、コイルスプリングの摩耗や劣化のサインです。マットレスが寿命をむかえた、と、考えてもよい状態です。

新しいマットレスに交換することをおすすめします。

交換の前にチェックしたいこと。交換の時期をのばす方法

ここまでは、ベッドのコイルマットレスの寿命と、交換の時期の目安をお伝えしてきました。

交換の目安に該当するコイルマットレスでも、まだ、交換はしないでください。

交換しなくても、使える場合があります。

ここでは、交換をする前に、チェックしたいこと、と、交換の時期をのばし、使い続ける方法をお伝えします。

1.交換をする前に、チェックしたいこと

ベッドのコイルマットレスの交換の目安でお伝えした

  1. 睡眠中や朝、体に痛みや違和感が気になり始めたとき
  2. マットレスのへたりが気になったとき
  3. 8~10年程度、同じマットレスを使用している
  4. アレルギーの症状が気になり始めたとき
  5. 振動や揺れが気になり始めたとき
  6. マットレスのきしむ音が気になり始めたとき

の、1~4に該当する場合は、次の点をチェックしてみてください。

  • ベッドのマットレスを回転させたり、裏返したりして使ったことがあるか?

です。

ベッドのマットレスを回転させたり、裏返したりして使ったことがない方

もし、お使いのマットレスを回転させたり、裏返したりして使っていなければ、まず、マットレスを回転して、使ってみてください。

ベッドのマットレスのへたりは、体ののる部分、特に、腰の部分が最初に生じます。体重がかかるからです。

ベッドのマットレスを回転させることで、体がのる位置が変わります。マットレスに寝たときの、体重の一番かかる、腰の位置が変わりますので、へたりが気にならなくなります。

  1. まずは、ベッドのマットレスを回転させて、上下の位置を変えましょう。
  2. 次に、ベッドのマットレスに、裏表がなければ、マットレスを裏返して使います。

    マットレスを回転するときと同様に、マットレスの上の体がのる位置が変わります。へたっている部分に、体がのりませんので、へた理を気にせずお休みいただけます。

ベッドのマットレスを回転させたり、裏返したりして使ったことがある方

すでに、マットレスを回転させたり、裏返したりして使ったことがある方は、マットレスの寿命が近い方です。その場合は、マットレスの交換を検討する時期です。

とはいえ、どうしても、まだ、使いたい、という場合もあるでしょう。その場合は、次の、交換の時期をのばす方法をお試しになってみてください。

2.交換の時期をのばし、使い続ける方法

ベッドのマットレスが交換の目安に該当しているけれど、まだ、取り替えたくない、という方は、次の方法で、寝心地を改善してみてください。

方法は、

です。

マットレストッパーとは、マットレスの上にのせ、ベッドマットレスの寝心地を改善するために使う寝具です。お使いの寿命が近づいた、ベッドのマットレスの上にのせることで、寝心地の改善が期待できます。

マットレストッパーの詳細は、「マットレストッパーとは? 寝心地をよくするための選び方と使い方」ご参照くださいませ。

ベッドパッドやマットレストッパーでは、寝心地の改善が期待できないマットレスの状態

ベッドのコイルマットレスの交換の目安で、5~6に該当する場合は、マットレスの寿命だと考えられます。ベッドマットレスの振動、揺れ、きしむ音がする場合です。この状態になってしまった、ベッドのコイルマットレスは、ベッドパッドやマットレストッパーでは、寝心地の改善が期待できません。取り替えをすることをおすすめします。

寿命をむかえたマットレスは、体の寝姿勢を正しく保てません。体に負担がかかった状態で眠ることになります。体の寝姿勢が正しく保てないと、

  • 日中、体に痛みが生じる
  • 睡眠中に体の違和感を覚え、眠りが浅くなる

などの症状につながります。

質の良い睡眠で、元気な日々をすごすために、体の寝姿勢を正しく保つことができる、マットレスを新調しましょう。
 

以上、ベッドのコイルマットレスの寿命、取り換え時期、取り替えをする前にできることをお伝えしました。マットレスの状態は、睡眠の質に影響します。正しい寝姿勢で眠れるマットレスで、快眠を楽しみ、元気な日々をお過ごしください。

 
 
 

参照リスト

シモンズベッド株式会社「マットレスの寿命はどのくらい?」https://www.simmons.co.jp/company/inquiry (2020年1月11日)

フランスベッド株式会社 2011年11月24日「マットレスの寿命について」
https://www.facebook.com/francebed/posts/309605552402008/ (2020年1月11日)

サータ社 2017年12月18日 「マットレスの寿命ってどれぐらい? 交換する目安とは」
https://www.serta-japan.jp/all/797/ (2020年1月11日)

ドリームベッド株式会社「ベッドに関するご質問」
https://dreambed.jp/faq/  (2020年1月11日)